新型戦車? いいえ「レオパルト2」です! 攻撃力も防御力も大幅向上「ひょっとしたら売れるかも!?」

ベストセラー戦車「レオパルト2」の最新モデルが今回の「ユーロサトリ2024」で披露されました。ただ、一見すると新開発の戦車と見紛うほど変わっており「レオパルト2」ファミリーとは思えないほど。ドコが変わったのでしょうか。

砲塔を無人化するとメリットがたくさん

 フランスの首都パリで2024年6月に開催されていた安全保障関連の見本市「ユーロサトリ2024」にて、多国籍企業KNDSはドイツの主力戦車「レオパルト2」をベースにしたコンセプトモデル「レオパルト2 A-RC 3.0」(以下RC 3.0)を出展していました。

 この戦車の一番の特徴は砲塔を無人化したことで、名称に含まれる「RC」とは遠隔操作を意味する「リモート・コントロール」の頭文字から取ったものです。従来の「レオパルト2」では車長、操縦手、砲手、装填手の4名が乗り込むのに対し、RC 3.0では主砲に自動装填装置を採用したことで、装填手を削減し乗員数を3名に減らしています。

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「ユーロサトリ2024」に展示された新型無人砲塔を装備した「レオパルト2 A-RC 3.0」(布留川 司撮影)。

 自動装填装置の搭載によって乗員数を3名にした戦車は、日本の90式戦車や10式戦車を始めとして世界中に数多く存在します。しかし、RC 3.0は砲塔内も無人化することで乗員3名はすべて車体に乗り込み、そのぶん砲塔には高性能な機器を搭載することで、攻撃力を強化しています。

 RC 3.0の無人砲塔では、自動装填装置は砲弾ラックも砲塔内部に組み込むことで、10秒で3発という短い間隔で射撃が可能となり、さらに砲自体がモジュラー式になったことで、現用の120mm滑腔砲だけでなく、130mm口径や140mm口径といった、より大威力な砲を装備することも可能です。

 また近年、急速に普及・発達しているドローンへの対策として、砲塔上部に30mm機関砲を搭載したRCWS(遠隔操作兵器ステーション)を装備しているのも特徴でしょう。この機関砲は空中炸裂弾を使用することができるため、接近するドローンの迎撃が可能です。さらに、砲塔には収納式のミサイル用ランチャーも装備されており、主砲が届かない遠方の目標を攻撃することもできるといいます。

 戦車としての打撃力が大幅に向上したRC 3.0の新しい無人砲塔ですが、その利点はこれだけに留まりません。

【砲塔のアップも】新モデル「レオパルト2 A-RC 3.0」を前後左右ジックリ見る(写真)

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