「背もたれが直線的」は杞憂? 阪急「PRiVACE」実際どうなのか、体験し尽くす!「向かい合わせ?できますけど…」

阪急電鉄が新型特急車両2300系に「PRiVACE」車両を連結し、初めての有料座席サービスを開始。座席鉄の筆者は発表当時、「本当に快適なのか」と不安を抱きましたが、実際どうなのか。一足早くその座席を堪能してきました。

座席のスペックのほどは

 肘掛けにも木が貼られ、質感に優れます。幅は外側が7.5cm、中間肘掛けが5.5cmです。中間肘掛けは数値としては広くないのですが、大きな仕切りに体を預けられるため、数値以上に快適です。

 座席幅は1人掛けが465mm、2人掛けが480mmで、肘掛け幅の違いから1人当たりの横幅は、1人用でも2人用でも620mmとなっています。懸念した「直線的背もたれ」ですが、背面クッション形状や枕部に膨らみがあり、実際には穏やかな曲線を描いていることで、着座時の違和感がありませんでした。リクライニングさせると連動して座面も動きます。リクライニング角度は通常時が9度、最大で20度とのことで、必要十分な快適さがあります。

 可動式枕は設置されていないものの、頭が当たる位置がほかの部分よりも柔らかくなっており、姿勢保持の辛さはありません。総じて「よくできている」座席で、近隣の有料座席車両と比べても快適性では勝るように感じました。

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隣席の人はほぼ見えない(2024年7月、安藤昌季撮影)。

 座席間隔は1050mmで、前席がリクライニングしても圧迫感が少ない間隔です。通路側に人が座った際でも、窓側から出入りすることに支障はありません。肘掛け内部のインアームテーブルを展開した場合は、やや出入りしにくいですが。総じて、東海道新幹線の普通車とグリーン車の中間という感じでしょうか。

 肘掛けには読書灯のスイッチがあり、付けると頭部付近がやや明るくなります。ただ設備案内は特にないため、アテンダントか車内モニターによる周知は必要と感じました。

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