“ビーフの名産国”なのに牛丼1杯「驚愕の値段」でした それ以上に「時給を聞いたら絶句」しました

給与が高くても現地暮らしは楽じゃない?

「スタッフの時給は30AUD(約2957円)です。このほかに、労働時間に応じて手当がついて、夜7時以降は35AUD(約3449円)になります。また週末は、土曜日で40AUD(約3942円)、日曜日は43AUD(約4238円)になります」(ココ氏)。

 オーストラリアはもともと時給が高いことで有名ですが、その理由は時給の最低値が法律で決められているからです。現在の法定最低時給は24.10AUD(約2375円)で、ここから所得税15%が差し引かれますが、それでも日本の平均時給約1200円よりも圧倒的に高いといえるでしょう。この金額差ゆえに、日本を含めた世界中の若者たちがワーキングホリデービザを取ってオーストラリアへ渡航し、各地で働いています。

 この人件費の高さを考えると、このお店の料理の値段も決して高い金額とはいえないでしょう。ココ氏いわく時給の値上げと物価上昇は連動しており、今後も上がる可能性は極めて高いようです。

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今回取材に応じてくれたダーウィン市内にある日本食レストラン「OISHI-YA」オーナーのココ氏(布留川 司撮影)。

 オーストラリアは、時給、すなわち給与だけ見れば労働者にとっては夢のような環境に思えるかもしれません。しかし、物価も同じように高いため、ダーウィンをはじめとして同国国内に一定期間滞在するためには生活費も相応にかかることを覚悟する必要があるといえるでしょう。

 時給だけが突出して高いワケではないというのは、このたび現地の日本食レストランを取材して、改めて理解できました。

【了】

【弁当2300円!?】これが豪州の日本食です。日本と全然違う「カップヌードル」も(写真)

Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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