新幹線寸断!「名古屋-東京」を“かなりマイナーなルート”で迂回した結果 「まず選ばないだろうね」

台風10号によって東海道新幹線が運休となり、中央本線の特急「しなの」に乗客が殺到するなか、名古屋から東京へ「しなの」を使わないルートで、比較的快適に脱出ができました。代替ルートは、「なるべく近いほう」がよいとは限りません。

「のぞみ」が豊橋で立ち往生

 台風10号の影響で、東海道新幹線は2024年8月29日午後から9月1日夕方にかけて、多くの列車が運休になりました。日本の大動脈が止まり多くの人々が移動の足を奪われた格好ですが、名古屋から東京へ向かおうとしていた筆者もそのひとり。帰京日の8月30日は東京への迂回ルートとなる特急「しなの」も満席だったため、別のルートで名古屋から脱出しました。

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東海道新幹線(画像:写真AC)

 筆者は名古屋出張から帰京すべく、29日15時57分名古屋発の「のぞみ30号」に乗車。このときはまだ、定刻で運行していました。

 ところが16時30分ごろ、「掛川~静岡間の雨量が規制値に達したので、しばらく停車します」というアナウンスとともに、「のぞみ30号」は豊橋で停車してしまったのです。雨がおさまったら運転再開という放送は流れるものの、見込みはまったく立ちませんでした。

 車内は落ち着きを保っており、ビジネスマンがPCのキーボードを叩く音が響いたり、ささやき声で話したりする程度。定刻通りなら東京に着いていた17時33分を過ぎ、さらに1時間がたったころ、「一部のドアを開放します。運転再開に備えて、お買い物などをすませたらすぐにお戻りください」というアナウンスをきっかけに、車内は一気にざわつき始めました。

 乗客は開いているドアを目指して一斉に動き始め、通路には人だかりが。飲食物を持たず乗車した人が買い物に出かけたケースが多かった模様です。中には「長期戦」を覚悟したのか、缶ビールを開ける音も。

 そして19時ころ、全列車の運転打ち切りや運休が発表され、「のぞみ30号」は名古屋方面に引き返す計画があるという案内が流れました。とはいえこの時点で、引き返す方面の三河安城や名古屋にも列車が停まり線路が塞がっており、ホームの駅員もいつ動くかわからないと繰り返すばかり。

 待っていてはいつになっても名古屋に戻れないと判断した筆者は、豊橋から名古屋まで、在来線の東海道本線で引き返すことにしました。長蛇の列の窓口で「エクスプレス予約/スマートEX払い戻し証明書」「乗車駅証明書」をもらい、19時49分発の特別快速で豊橋を離脱。定刻の20時42分、無事に名古屋へ戻ることができました。ひとまず「列車ホテル」のお世話になることは回避しました。

【画像】これが名古屋-東京「かなりマイナーな迂回ルート」です

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