埼玉の念願「国道122号の“謎クランク”」解消に喜びの声 でも渋滞は解消しないかもしれません

東北道の側道である国道122号「蓮田岩槻バイパス」の途切れていた部分が、およそ半世紀越しに開通。渋滞解消へ期待がかかっていますが、上り線は“実質変わらない”状態として残ります。こちらはどうなるのでしょうか。

「ついに」「これは朗報」 蓮田岩槻バイパス全線開通に沸く埼玉

「ついにこの時が!」
「9/30にとうとう…」
「ここの改良、何十年待ったことでしょうか…」

 国道122号「蓮田岩槻バイパス」2.8kmが2024年9月30日に全線開通すると発表されるや、多くの人が反応を寄せています。埼玉県内の悪名高い渋滞ポイントの解消に、大きな期待がかかっています。

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東北道東側の側道を対面通行で使っている蓮田岩槻バイパスの暫定2車線区間。上り線は加倉北交差点を先頭に渋滞が慢性化している。9月30日に下り線は分離される(乗りものニュース編集部撮影)。

 東北道の側道である国道122号のうち、下り線となる部分が途切れている岩槻の「加倉(北)」交差点から「平林寺橋」交差点までの側道が2車線で開通します。

 この区間は現在、東北道東側の側道を片側1車線の対面通行として供用しています。このため、東京方面から国道122号を北上してきたクルマは、「加倉(北)」で東側の側道へ移るためクランク状の動きを強いられます。これが、何十年にわたり、多くの人を渋滞で悩ませてきた根本原因でした。

 しかし今回、東北道西側の側道が開通することで上下線が分離され“謎のクランク”は解消。蓮田方面(下り線)は2車線での直進が可能になり、渋滞の緩和が期待されます。

クランクは解消されても「信号はそのまま」!?

 一方、東京方面(上り線)は、暫定1車線のまま残ります。対面通行で運用していた状態から、もう1車線分の標識やガードレールを切り替る必要があるためです。

 暫定運用は2025年3月までの予定ですが、上り線については実質的に“現在と変わらない”状態といえるのです。

 加倉(北)交差点は、上り線も渋滞が深刻です。ひどいときには、平林寺橋交差点までの2.8kmがまるまる車列になることも。下り線が開通すると、上り線にも変化は訪れるのでしょうか。

 さいたま市の道路計画課によると、やはり上り線については、暫定開通の時点ではあまり渋滞緩和効果は見込めないとのこと。

 加倉(北)交差点を先頭とした渋滞は、クランク状の動きを制御するための信号の運用にも原因があります。国道122号下り線、上り線、交わる県道さいたま春日部線(大宮・春日部方面)の信号を順番に青にしていく「3現示」運用のため、信号の待ち時間が長いのですが、9月30日以降も、3現示は変わらないそうです。

 国道122号の下り線のクランクは解消されても、上り線は引き続き、1車線で直進と県道さいたま春日部線への左折・右折を賄わなければなりません。年度末に予定される上り線の2車線化で、本当に渋滞解消となるか、それまでの交通状況の変化に要注目です。

【了】

【上りは実質“変わらない”?】開通する「蓮田岩槻バイパス」の概要(地図/画像)

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