ああ、発車前の「上野駅13番線」だ… 茨城の寝台特急「北斗星」に宿泊 音と揺れと“めちゃ効く冷房”で思い出した!!

客車のエアコン、家庭用の比じゃない!

 宿泊に際してはアメニティ類、タオル、浴衣、スリッパが準備され、4号車のB寝台は開放式2段ベッドタイプで、上下段が使用できます。1号車のA・B寝台は個室車両で、A個室ロイヤルが2室、2人個室デュエットが7室のタイプです。どの車両を使うかは自由ですが、寝台のアメニティ類の準備などがあるため、参加人数と部屋割りの連絡は宿泊7日前までに必要です。従業員が1名常駐するため、宿泊のサポートもあります。

 利用時間は、ユメノバが閉館する17時30分から開館前の翌9時30分まで。注意点は車内のトイレ洗面所とシャワールームが使用不可のため、近くのトイレ・シャワー室を利用することです。

 ザ・ヒロサワ・シティでは、当初スシ24での食堂経営のため505号を購入し、その後「北斗星」客車3両と機関車を追加で展示。車内で宿泊可能にするため、消防法と保健所の許可を得て簡易宿泊所として登録しました。車内トイレとシャワー設備は、改造費用の関係から別棟とし、トイレまでの移動には少し距離がありますが、雨天のために傘も常備しています。

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食堂車では飲食が可能だ。別途申し込みにより夕食と朝食を注文できる。宿泊日の朝食は旅情をかきたてられる駅弁であった(2024年9月、吉永陽一撮影)。

 食堂車「グランシャリオ」では追加料金で夕食と朝食の提供があります。大変貴重となった食堂車も、設備は現役時そのまま。日没後、暖色系の照明に包まれた車内でいただく夕食は、旅情気分満点です。さすがに厨房は使えませんが、電子レンジやポット、現役当時の冷蔵庫も利用でき、持ち込み品の保存にも便利です。

 筆者が利用したのは真夏の蒸し暑い日でしたが、室内はクーラーがガンガンにかかりました。家庭用エアコンの比ではありません。「北斗星」へ給電するために440V発電機を外に設置し、車両備え付けのAU77形とAU13形クーラーをそのまま使用しているのです。

 また、オロハネ25とオハ25は貫通路の自動扉も使用でき、消防法による避難表記と追加設備以外は、現役時と何ら変わりません。100Vと200V電源をサブに使用しながら、440V電源によって客車の設備を活用し、車内も現役時の雰囲気がそのまま残っています。

ラストラン当時のまま! 「北斗星」車内を見る(写真)

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