たまたま「ETCない車」に乗ったら、なぜこんなに苦労しなきゃならないのか 救済策なきETC専用化 「なくてもよくね?」との板挟み
ETC普及率、大都市と地方でズレ?
国は高速道路のETC専用化について、2025年度までに「都市部で概成」、そして2030年度頃までに「地方部を含めて概成」というスケジュールを立てています。しかし、現状ではETC専用料金所の数も、地域でバラつきがあります。
地方部で比較的進んでいる四国では10のICがETC専用となっていますが、北関東以北の東北・北海道や、沖縄はゼロです。東京近郊ではおちおちETCなしで高速道路に乗れなくなっているのに、地方ではETCがなくても、別に困っていないのです。
ETC利用率の低さが取りざたされる地域の一つが沖縄です。沖縄道では「特別割引」として、全線・全車種で35.5%という破格の割引が続けられていましたが、2024年4月からはETC限定の割引に変更されました。報道によると、6月末の時点で沖縄道のETC利用率は70%から76%まで増加したものの、西日本各地より大幅に低い値だそうです。
国や高速道路会社は、ETC車載機の助成キャンペーンなどは展開するものの、非ETC車への救済策らしい救済策は打ちだしていません。大都市圏は間もなく本格的に「ETC必須」という状況になりそうですが、地方部との意識のズレはしばらく存在しそうです。
ちなみに、首都高のETC専用化について寺山社長は、「街路とつながる入口はほぼ専用化する」としつつも、NEXCOの高速道路などと接する本線料金所については、まだ計画が十分に立っていないと明かしました。
非ETC車も首都高を1950円(普通車)で通過することだけは当面できそうです。しかし、それもいずれは、ETC専用となる見込みです。
【了】
アジアでも電子決済オンリーの有料道路が珍しくない中、すでに5パーセントしかいない現金車に救済を!!!!!というのがいかにも日本らしいというか、日本を衰退に導く風潮が如実に現れていると感じます。