「ガンダムに追加装備テンコ盛り!」はウクライナ戦争にも通じる? “弱すぎ機”でのカツ撃墜は政治的事情だった面も

ガンダムシリーズでは主人公機に関わらず、やたらと追加装備をゴテゴテつけがちです。しかし、このようなことは現実の兵器でも実はよくあることです。

「追加装甲」と「増加装甲」の違いって?

 後付けの装備で兵器の性能を強化するのは珍しいことではありません。第二次世界大戦中では、各国の戦車は袋に砂を詰めた「土嚢」を増加装甲代わりに取り付けていたこともあります。北アフリカのイタリア戦車などは、40mm砲の命中弾を受けても効果があったようです。ほかにも、予備のキャタピラ、鋼板、金網、チェーンなど、部隊側で支給された車両の耐弾性を上げる増加装甲として用いられていました。

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コロニー国家の主力機をフルアーマーにしようとしても、いい装甲材がないとね。(イラストレーター:ハムシマ)。

 旧日本海軍も戦艦を大改装していますが、長門型戦艦などは、弾薬庫部分の垂直装甲が、元々299mm+船体内部の傾斜装甲76mmだったのに対して、傾斜部に149~249mmの増加装甲を加えていますし、砲塔前盾も装甲厚299mmだったのを、208mmの増加装甲を加えて強化しています。これなど、もはや別物レベルの「フルアーマー」ぶりといえるでしょう。ちなみに、部隊側で付けたのは「追加装甲」で、国家側が計画して装備したのは「増加装甲」と使い分けされている模様です。

 話を『ガンダム』に戻します。MSは戦車的な側面と、航空機的な側面を持つ兵器ですが、時期によって平均的な耐弾性能がだいぶ異なるように思えます。

 ジオン軍のシャアは部下のザクIIがガンダムのビームライフルで撃破されたのを見て「(ザクが)一撃で……、一撃で撃破か!?」と口にしますが、劇中のザクIIはお世辞にも耐久力が高い兵器として描写されていません。いかにバルカン砲とはいえ、現代戦車の半分の口径である60mm砲で撃たれて撃破される描写もあります。

 敵対する地球連邦軍のMSは最低でも90mmのマシンガン。下手をするとビーム兵器を装備していますから、ジオン軍の兵士は生きた心地がしなかったのではないでしょうか。数あるザクのバリエーションに(マンガ『プラモ狂四郎』を除いて)「フルアーマーザク」がないのは、より重装甲の重MSであるドムでも装甲で耐えられていない事実からでしょう。

 旧日本海軍の零戦(零式艦上戦闘機)は、「エンジン出力でアメリカに勝てないのに防弾したら、速度も運動性も悪い戦闘機でいい的だ。せめて運動性で回避できるようにしたい」という方針で用いられた戦闘機ですが、ザク IIに関しても「当たらなければどうということはない!」という割り切りなのかもしれません。

【も、もはや原型がねえ!?】これが、ウクライナで“魔改造”された戦車です(写真)

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