もはや寝台? “めっちゃ倒れる”列車の座席 どんな時代も登場し続けた豪華車両の数々

日本の鉄道が開業し150年あまり。当時から現代に至るまで、列車の上級設備は存在してきました。座席車両を中心に、その変遷を追っていきます。

車両限界の拡大に伴いクロスシートを導入

 この時代は2軸小型客車とボギー台車の大型客車の双方が製造され、JR佐川駅(高知県佐川町)近くの「うえまち駅」で保存されている、1906(明治39)年製のロ481号二等車はロングシート車ですが、洗面所が設置されていました。小坂鉄道(秋田県)の1916(大正5)年製貴賓車ハ1はボギー台車を採用していますが、ロングシートの点は一緒です。

 1907(明治40)年に九州鉄道(現在のJR鹿児島本線など)が、クルーズトレインの元祖というべき超豪華車両を導入します。オープンデッキの特別車は2・4人用個室、食堂室、厨房室、ピアノを備えた展望室を備えていましたが、鉄道国有化でほぼ活用されずに廃車。この豪華車両をイメージした観光列車が「或る列車」として、JR九州で走っています。

 この豪華車両を参考にしたのが、1912(大正元)年に運行を開始し、最初の特急列車に連結された一等展望車オテン9020形です。安楽椅子を備えた展望室、専用化粧室付きの個室、2段寝台を8人分備えた寝台室を備え、1937(昭和12)年製造のスイテ37040形(後のマイテ49形)まで、特急列車の最後尾に展望車を連結する先駆けとなります。

 その後1921(大正10)年に車両限界が拡大されると、最大幅3mと欧州並みになったことで、一・二等車にもクロスシートの採用が増えていきます。

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1937年に鉄道省が製造したスイテ37040形(後のマイテ49形)。2024年に準鉄道記念物に認定された(安藤昌季撮影)。

 太平洋戦争後の1949(昭和24)年に客車特急が復活し、1等展望車マイテ39形に日本で最初のリクライニングシートが設置されます。日本を占領していたアメリカ軍は、アメリカ式リクライニングシートを二等車に設置するよう要求。この時期の二等車は、ボックスシートのサロ85形や転換式クロスシートでしたから、1950(昭和25)年に登場した特別二等車スロ60形は非常な好評で、「値上げしろ」と乗客にいわれるほどでした。

おぉ、これが…! 最新の豪華車両を見る(写真)

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