右肩上がりの日系LCC 次の就航先は「待望の世界的大都市」か? 日本人駐在員らから期待の声も
高いポテンシャル持つ米本土東海岸
JALはバブル直後の1991年3月から成田~ワシントン線をジャンボ機(ボーイング747)で運航し、俳優のリチャード・ギアさんを起用して「サクセス・ギア。JAL」と銘打った広告を大々的に展開しました。しかし、搭乗率の低迷が続いて成功(サクセス)をつかむことができず、廃止に追い込まれました。
それでは日本での知名度が高く、日本と往来する安定した需要が見込める高いポテンシャルがある東海岸の都市はどこでしょうか。航空関係者が口をそろえ、西田社長も意欲を隠さないのがニューヨークです。
外務省によると、2023年10月1日時点のニューヨーク都市圏の在留邦人は3万7414人(推計)とのこと。この数は、海外都市別の在留邦人数ではロサンゼルス都市圏、タイの首都バンコクに次ぐ3位です。ZIPAIRはロサンゼルス、バンコクにはすでに運航中です。
ニューヨークは日本人駐在員も多く、以前ニューヨーク支局に勤務していた筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)も、彼の地にいる友人や知人などから「ZIPAIRが割安な運賃で就航してくれれば一時帰国などに利用したい」との待望論を聞いています。
ニューヨークには世界の代表的な金融街のウォール街があり、自由の女神といった知名度が高い観光名所も豊富です。このため、航空便はビジネスとレジャーの両方の需要を獲得できる利点があります。
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