東京‐名古屋をかッ飛び! JRバス最速「新東名スーパーライナー」はどれくらい速いのか
いよいよ120キロ区間突入!
18時4分に伊勢湾岸道へ入ると、最高速度は都市高速の60km/hから100km/hに上がります。運転席の速度計がほぼ微動だにしなくなるのが、最前列の席からよく見えました。
そのまま巡行し、18時50分に新城ICを通過。まもなく最高120km/h区間となる、浜松いなさJCTを通過します。高速道路の標識を見ると「120」の速度標識が表れた……のですが、「22号」は100km/hのままでした。
19時17分、遠州森町PAで休憩。バスを観察していると、最高速度が100km/hである理由を発見しました。タイヤに「245/70R19.5 136/134J」という性能表記があったのです。
スマートフォンで検索すると「ECORUT SP128」というタイヤであり、性能表記の最後に「J」が付くのは、「最高速度100km/h」という意味なのだそう。ただ、乗車前に見た動画の中には115km/hで走行しているバスもありましたから、このバスがたまたま「100km/h対応タイヤ」だったということなのでしょう。
19時37分、きっちり20分休憩した「22号」が出発。20時45分に通過した駿河湾沼津SAの前後は、見ごたえある夜景を楽しめました。結局、20時54分に御殿場JCTを過ぎて、制限速度が100km/hとなるまで、「22号」は終始100km/hで走っていました。
その後、21時6分に足柄SAで休憩。箱根峠越え区間となり、登坂車線で速度は80km/hを割ります。峠を越えて約1時間後の22時19分にモニターが点灯し、自動放送で「用賀到着」と案内が入りました。運転手も「お降りの方はいませんか」と声掛けをしています。バスファンには有名な「時刻表には書かれていない停車」です。
高速道路を降りたのは22時32分。その2分後に霞ケ関駅で停車です。12人の乗客を3分で降ろして出発し、東京駅 日本橋口に到着したのは22時48分。所定では22時45分着なので、3分遅れでした。名古屋市内以外で渋滞はなく、ほぼ最高速度で走っていましたので、100km/hで走るとギリギリの速達ダイヤなのだと実感しました。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
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