トランプ政権再び「自衛隊コレ買わないか」 第一次政権時に売り込まれたモノとは? 日本はいま“思惑どおり”に!?

ほんとに買っちゃった…モノとは?

「F-22+F-35」案は実現しませんでしたが、実現した提案もあります。その一つが海上自衛隊のイージス護衛艦に搭載されるトマホーク巡航ミサイルの輸出です。

 日本政府が敵基地攻撃能力を得るためにトマホークの導入を閣議決定したのは2022年のことですが、筆者が初めて、日本にトマホークを輸出する可能性があるという話をメーカーのレイセオン(現RTX)から聞いたのは、第一次トランプ政権時代の2018年10月のことです。

 トマホークの運用にあたってはアメリカ軍のシステムを利用する必要があり、2018年10月の時点での輸出はイギリスのみにとどまっていたため、正直筆者も半信半疑だったのですが、その後、時間は要したものの日本へのトマホークの輸出は実現しています。

 筆者が話を聞いたのはレイセオンからですが、メーカーの日本政府への提案やジャーナリストへの情報提供などには政府の承認が必要だったはずで、日本のトマホーク導入話は、第一次トランプ政権のころにはある程度煮詰まっていたものと考えられます。

※ ※ ※

Large 241115 trump 03
トマホーク巡航ミサイル(画像:アメリカ海軍)。

 第二次トランプ政権が、その国の多くの国民が想像していない防衛装備品の輸出に踏み切るとの見方は、台湾にも存在します。台湾メディアは台湾政府が第二次トランプ陣営の政権移行チームに対して、F-35とイージス艦の輸出を非公式に打診したと報じています。

 トランプ政権が第一次政権時のように思い切り良く防衛装備品の輸出などを行うかは未知数ですが、仮に日本政府が望むのであれば、たとえば原子力潜水艦の技術供与のような、思いもよらぬ提案をしてくる可能性もある……のではないかと思います。

【了】

【!!!】第一次トランプ政権で「日本に売り込まれたモノたち」(写真)

Writer: 竹内 修(軍事ジャーナリスト)

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。