トランプ政権再び「自衛隊コレ買わないか」 第一次政権時に売り込まれたモノとは? 日本はいま“思惑どおり”に!?
「F-22とF-35のキメラ」はトランプお墨付きだった!?
F-22は世界で初めて実用化された第5世代戦闘機で、航空自衛隊もF-4EJ改戦闘機の後継機を選定する際、導入を強く望んでいました。しかしアメリカ政府は1998会計年度の国防予算に、F-22の輸出を事実上不可能にする「オビ―修正条項」を設定しており、日本はもちろん、導入を検討していたと報じられたことがあるオーストラリアやイスラエルへも輸出されませんでした。
F-35はアメリカと、イギリス、イタリアなどの開発パートナー国が予算を分担して開発されています。F-35の情報開示は基本、どのレベルのパートナーとして開発に参加したかによって決まるのですが、日本は導入機数は多いものの開発パートナー国ではありません。このため情報開示レベルは、パートナー国として参加した国々に比べて低くなります。
F-22+F-35の提案は民間企業であるロッキード・マーチンからなされたものですが、メーカーが防衛装備品を外国へ提案するにあたってはアメリカ政府の承認が必要であり、この場合は第一次トランプ政権の承認を得て行われたものと見るべきでしょう。
日本はいったん、米英などの支援を受けながら新戦闘機を開発することを決断し、その後イギリス・イタリアとの共同開発へと方針転換したため、F-22+F-35案は幻と消えました。
ただ、仮に日本がこの提案を受け入れた場合、ロッキード・マーチンは60%程度を日本で生産まで許可するという付帯条件まで付けていました。輸出許可だけでなく、同社のそうした提案に承認を与えたあたりにも、第一次トランプ政権の姿勢を見て取ることができたと言えるでしょう。
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