名神全通50周年 国内初の都市間高速、日本人技術者の奮闘

2015年7月1日、名神高速道路が全通50周年を迎えました。“日本初の都市間高速道路”である名神高速、その建設にあたってはドイツの技術も用いられていますが、合わせて日本人技術者の試行錯誤が存在。名神高速はどのようにして生まれたのか、建設に関わった稲田倍穂東海大学名誉教授に聞きました。

“アウトバーンの香り”がする名神高速

 この2015年7月1日(水)は、名神高速道路全線開通50周年にあたります。今日から50年前の1965(昭和40)年7月1日、“日本初の都市間高速道路”である名神高速道路は、小牧(愛知県)~西宮(兵庫県)間の全線が開通しました。

 その前年の1964(昭和39)年7月16日、東京オリンピックを目前にした時期にまず栗東~尼崎間が開通し、同年10月に開業した東海道新幹線とともに、戦後の復興を象徴するインフラとして日本人に夢を与えた名神高速道路。その建設に土工の専門家として携わった稲田倍穂東海大学名誉教授(92歳)に、当時のお話しを聞くことができました。

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長い直線が特徴的な名神高速の高槻付近(2010年、清水草一撮影)。

 名神高速を走ると、ほのかにドイツ・アウトバーンの香りがします。高槻や山科、大垣付近にはアウトバーン的な長い直線があり、そのほかは地形に沿い「クロソイド曲線」(緩和曲線。ハンドルを切り込んでいくと自然に曲がれるよう設計された曲線)を使ったカーブが続いているからです。

「名神高速の建設にあたっては、アウトバーンの影響が大きかったのではないか――」。その点をまず稲田先生に伺いました。

「私は土工屋ですけどね、線形屋(道路ルートを設計する技術者)には影響があったでしょう。名神の建設で世界銀行から融資をもらう関係で、ドイツからドルシュさんというアウトバーンの専門家がやってきて、クロソイド曲線を教えてもらいましたから。それまで日本の技術者は、クロソイド曲線なんて知りませんでした。直線と円をつなぎ合わせればいいと思っていたんです」(稲田名誉教授)

 クサヘル・ドルシュ氏は、ドイツ・アウトバーンの生みの親であるフリッツ・トット氏の一番弟子にあたる技術者で、1958(昭和33)年に初来日。以来10年間に11回も来日して、名神・東名両高速道路の線形設計を指導したのです。

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