わざと低空飛行でゴオォォォ… 自衛隊も実施 戦闘機の最も効果的な使い方「ショー・オブ・フォース」とは

戦争映画などで、ピンチになった時に颯爽と味方の戦闘機が現れ、それに対して地上の兵士たちが歓声を上げる描写を見ることがあります。それは、偶然ではなくあえて行うことがあるそうです。いったい、どういうことでしょうか。

同盟国や自国民へのアピールも

「ショー・オブ・フォース」は、戦時だけでなく平時にも効果的な役割を果たします。各地で開催される軍主体のエアショーはその典型例です。戦闘機が華麗な編隊飛行やアクロバティックな動きを披露する光景は、多くの観客を魅了します。

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アメリカ空軍によるエレファントウォーク。たくさんのF-22を整列させることで威圧感のある写真となっている(画像:アメリカ空軍)。

 これにより、自国の防衛力や航空技術への理解が深まり、軍への信頼感が醸成されます。またエアショーは単なる娯楽にとどまらず、国際友好の象徴としての側面も持ち、自衛隊とアメリカ軍が共同で行う航空祭(エアショー)などは、日米同盟の強固さを国民に示す絶好の機会となるとも言えるでしょう。軍事力を広く「見せる」ことで、国家間の連帯感を視覚的に強調するのです。

 人気の「ショー・オブ・フォース」としては「エレファントウォーク」と呼ばれるものも挙げられます。これは複数の軍用機を滑走路などに整然と並べるもので、その様子がまるで隊列を組んで進む象の群れを連想させることから、そのように呼ばれます。

 このデモンストレーションは視覚的なインパクトが非常に大きいといえ、数十機もの戦闘機が並ぶ姿は、圧倒的な威圧感を醸し出します。これにより、敵対勢力への警告として機能するだけでなく、友好国に対しては強固な結束力を示すメッセージにもなるのです。こうした象徴的な行為は、単なる軍事訓練の枠を超え、戦闘機が持つ多面的な役割を象徴していると言えるでしょう。

 戦闘機の役割は、敵を攻撃し破壊するだけではありません。「ショー・オブ・フォース」のような非戦闘的なミッションを通じて、戦場における士気の向上や敵への威嚇、平時における国民への理解促進、さらには国際的な友好関係の強化にもつながり、心理的、社会的、政治的な影響を与える力を持っているのです。

【米兵もビックリ!】対空砲のごとく並んだカメラの望遠レンズ(画像)

Writer:

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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