【懐かしの国鉄写真】「上野東京ライン」はありません! 北への特急が“東京駅発着”だった時代 6年間の貴重な光景
北への特急は全て上野発――いいえ、過去にも「はつかり」や「とき」などが東京駅まで乗り入れたことがあるのです。変化のただ中にあったターミナル駅とともに紹介します。
この記事の目次
・東北新幹線のホーム増設工事も絡み
・京浜東北線の行先に注目!
・181系「とき」は「あずさ」と共通運用だった
・当時唯一の「モロ」とは
【画像枚数】全14点
東北新幹線のホーム増設工事も絡み
東北、上信越方面の列車はかつて、上野駅から発着していたというのは、鉄道に詳しくない人でも周知の事実でしょう。しかし1967(昭和42)年10月1日のダイヤ改正からは、一部の特急が東京駅発着となりました。列車名でいえば「はつかり」「ひばり」「とき」「あさま」などで、これは東北新幹線のホーム増設工事が本格化する1973(昭和48)年3月31日まで続きました。
私が撮影したのは残り3日となった同年3月28日。午前中の1時間ほどでしたから、全ての列車を撮影できたわけではありません。7~10番線ホームの末端は屋根がなくなり、配線変更でポイントが一部撤去されているという、変わりつつある東京駅の状況も合わせてご覧ください。

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Writer: 楠居利彦(鉄道ライター)
1946年、東京生まれ。中央線の沿線で育ったので、鉄道は複線で電化され、長編成の電車が頻繁に走るものと認識している。鉄道誌の創刊に関わり、車両データ本の編集を担当した。趣味は鉄道模型製作。