「マルチすぎる兵器」もう限界? 戦車も戦闘機も“機能分散”に逆戻りする、もっともな理由

世界の陸空両方で動いている次世代兵器プロジェクト。これらは有人の本体兵器以外に、サブとして無人兵器の運用も想定されています。ひとつで「なんでもこなす」兵器にはなり得ない――そこには切実な理由がありました。

航空機も「能力分散」へ

 求められる能力を複数のユニットに分散するという考え方は、陸上兵器だけでなく航空兵器にも浸透しつつあります。

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日英伊で開発中のグローバル戦闘航空プログラム(GCAP)の完成予想模型(乗りものニュース編集部撮影)

 大手航空宇宙防衛メディアの「アビエーション・ウィーク」は2024年6月に東京で「航空宇宙防衛フォーラム2024」という名称の講演会を開催しています。この講演会で防衛部門についての講演を行った同社のクレイグ・カフリー航空宇宙業界シニアアナリスト(将来予測およびMRO)は、次のように話しました。

 日英伊による「GCAP」などのプロジェクトで開発される第6世代戦闘機は、有人航空機と行動を共にする無人航空機「CCA」(Collaborate Combat Aircraft)を組み合わせる形での運用が主流になる――現在F-2などの戦闘機が12機で行っている任務を、2050年には第6世代戦闘機8機とCCA12機で担当することになる見込みだ、と述べています。

【有人機とチームに】これが、人間の“オトモ”になる無人機です(写真)

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