どこでも見かけた北海道の「キハ40」消滅間近 3月に4路線で撤退 直角ボックス席の旅情あとわずか

全国で見られた国鉄形気動車「キハ40」。多くの線区でローカル列車に使われていた北海道でも、まもなく終焉を迎えます。昔ながらの直角のボックスシートに揺られる“ならでは”旅情が味わえるのも、あとわずかなのでしょうか。

どうなるキハ40? 「まだまだ乗れる路線」もある?

 なお、宗谷本線では、2024年夏までキハ40の目撃情報がありましたが、秋以降は団体臨時列車以外の定期列車は見かけなくなった模様です。筆者が11月と1月に訪問した時はキハ54の運用に変更されていました。

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函館本線森駅で停車するキハ40。噴火湾と羊蹄山を眺めながらの約3時間の旅(森口誠之撮影)。

 また、JR江差線から転換した第三セクターの道南いさりび鉄道が1月に発表した経営計画を見ると、2030年度までキハ40の置換は予定されていないようです。函館~木古内間ではしばらく残るようですね。

 さて、JR北海道のキハ40はどうなるのか。同社に聞いてみました。

 まず、2025年3月ダイヤ改正以降も、室蘭本線苫小牧~岩見沢間、日高本線苫小牧~鵡川間のキハ40は残ります。具体的な用途廃止時期は未定、とのことです。

 また、石勝線、函館本線函館~長万部間、根室本線滝川~富良野間(含む滝川~旭川間)、宗谷本線の4路線では、キハ40の定期運行が、ダイヤ改正前日の3月14日で終了します。ただ、宗谷本線では昨年秋以降、キハ40の姿を見かけなくなりました。他線も車両運用の都合などにより変更となる場合もあります。ご注意ください。

 2025年5~6月にはキハ40・キハ54の臨時急行「花たび そうや」が旭川~稚内間で8日間運行されます。他線での臨時列車の運行計画は未定ですが、楽しみにしたいところです。

【どこ?】「キハ40」引退する線区/残る線区(地図/写真)

Writer:

1972年奈良県生まれ。大阪市立大学大学院経営学研究科前期博士課程修了。国内全鉄道と海外80ヶ国以上を旅しながら鉄道史や資料調査に没頭する。主な著書に『鉄道未成線を歩く 国鉄編』『同 私鉄編』、『開封!鉄道秘史 未成線の謎』など。

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コメント

1件のコメント

  1. 森駅の写真で「羊蹄山」とあるけど、森からは見えない。見えるのは駒ヶ岳。