旅客機の塗装って「白ベース」ばかりですよね? 無難だからでしょうか…→いえ、ほかにも理由あります!
飛行機の塗装デザインは航空会社によって様々ですが、空港を行き交う機体を見ると、白をベースにしたカラーリングのものが多数を占めていることが分かります。なぜ、白ばかりなのでしょうか。
※黒の塗装もあります
飛行機の塗装デザインは航空会社によって様々ですが、空港を行き交う機体を見ると、白をベースに、会社ごとに異なるカラーリングのものが多数を占めていることが分かります。なぜ、白ばかりなのでしょうか。

そもそも旅客機の胴体はアルミ合金や強化繊維プラスチックでできており、地の色は白ではありません。飛行機に塗装を施すのは、主に機体を腐食から保護するためです。このほか、ドアの枠や非常口の位置など航空法で定められた表示を行う役割もあるとされています。
白ベースデザインが多くを占める理由については、安心感や清潔感を与える色として好まれやすいというのもありますが、塗料自体の価格も他の色と比べて安価で、コスト面でも有利とされています。
また、航空整備士にとっても、白ベースの塗装はオイルなどの漏れや塗装の腐食などを発見しやすいほか、熱を吸収しにくい色であるため機体や客室の温度上昇も抑えられる効果もあると、航空塗装に携わる人物は話しています。
ただ、その一方で、スターフライヤーのように、機体のほとんどの部分を、熱を吸収しやすいとされる黒にデザインとしている会社も。同社によると、メーカーの協力で実証を行い、黒の塗料でも安全性に問題はないと証明されたため、このデザインを採用したとのことです。また、かつてのアメリカン航空やJALの貨物機の一部では、金属の地肌をむき出しにした状態で、胴体全体がギラギラと光るデザイン「ポリッシュドスキン」という機体デザインが採用されていました。これは、機体重量の削減が主な目的だったそうです。
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