“西日本最大の赤字路線”の「秘境ターミナル駅」へ行ったら“意外にも大賑わい”だったワケ 「す、座れない…!」

春の青春18きっぷシーズン。どこに行こうかなと悩んでいる人に、ぜひ備後落合駅への訪問がオススメです。現状でも列車で到達するのが難しく、駅自体も存続の危機にあるといっても過言ではありませんが、意外にも、賑わっていました。

1日1回「備後落合のゴールデンタイム」到来!

筆者は備後落合駅から西の広島方面に向かうため、14時40分に2番線を出発する芸備線三次(みよし)行きに乗車します。ホームを挟んで向かい側の3番線には、備後落合から東に向かう14時42分発の新見行きもスタンバイしています。

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備後落合駅舎は1935(昭和10)年の開業時からこの地に建つが、外観は改装されている。山間部の駅としては駅舎が大きく、こちらも栄華を感じさせる(遠藤イヅル撮影)

すべての番線に列車が停車するのは、1日を通じてこのわずかな時間のみで、まさに備後落合駅のゴールデンタイムです。備後落合駅がターミナル駅らしい活気をわずかに取り返す瞬間でもあります。

しかし三次行き・新見行き、さらに木次線の折り返し宍道行きが44分に発車すると、次に備後落合駅を発つ列車は17時台までないため、駅には再び静寂が訪れます。

備後落合駅を発車する11本の内訳は、木次線が9・14・17時台の3本、芸備線広島・三次方面が6・9・14・17・19時台の5本、そして芸備線新見方面が6・14・20時台の3本で、14時台以外は接続性が考慮されていないことがわかります。

木次線から来た乗客たちは、三次行き・新見行きが発車するまでの約20分間、駅舎内に掲出されたかつての備後落合駅や芸備線、木次線を偲ばせる写真を見たり、駅構内を撮影したりと、めいめいが楽しんでいる様子。乗客以外にも、クルマやバイクでアクセスしてきた人も多いため、ターミナルとはいえ狭い駅舎内は人でいっぱいで、その賑やかさ、人の多さは想像以上でした。

さらに駅構内では、元国鉄機関士で、備後落合駅でボランティアガイドを務める永橋則夫さんによる解説を聞くこともできます。永橋さんが語る昔日の備後落合駅の話に、多くの人が耳を傾けていました。そのほか永橋さんが駅にいる時間なら、永橋さんが作った往年の備後落合駅を再現したNゲージジオラマの見学も可能です。

現在ではその閑静さがむしろ人を惹きつける備後落合駅ですが、かつては山陰・山陽間の陰陽連絡における重要な役目を担っていました。

【意外なほど人が…!】これが「日本一の秘境ターミナル駅」です(地図/写真)

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