特別な電気機関車? ダイヤ改正で引退した「銀釜」とは何者か 車体が銀なワケ

2025年3月のダイヤ改正では、JR貨物で使用されていた「銀釜」ことEF81形303号機が定期運行を終了しました。この機関車はなぜ愛称が付けられ、またどのような車両だったのでしょうか。

「銀釜」の由来とは

 EF81形はおもに北陸方面や東北方面に導入されましたが、のちに九州にも進出します。門司駅(北九州市門司区)を境として九州内は交流電化でほぼ統一された一方、関門トンネルを通じた本州側は直流で電化されています。この境界をまたぐ列車が運行されているため、交直両用の電気機関車が必要とされたのです。

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「北斗星色」時代のEF81形81号機(2010年10月、伊藤真悟撮影)

 そして九州向けのEF81形としてつくられたのが300番代で、1973(昭和48)年に登場しました。従来のEF81形との最大の違いはボディで、関門トンネル内における海水の影響によって車体が錆びるのを防ぐべく、外板には腐食に強いステンレスを採用しています。また、温暖な九州地区で使用するため、北陸方面などで必要とされた耐寒・耐雪の機能を省いており、先頭部には雪かきがありません。

 EF81形300番代は1975(昭和50)年までに301号機から304号機の4両が製造されました。なお、製造時の名目は、301号機と302号機が九州線フレートライナー列車増発用、303号機が新大阪-宮崎間の寝台特急列車増発用、304号機が関門間の貨物列車増発用でしたが、実際には別け隔てなく運用されました。

 ところで、蒸気機関車が蒸気を発生させて走っていた流れで、機関車を指して「釜」と呼ぶことがあります。EF81形300番代ではステンレスの車体と相まって、いつしかファンのあいだで「銀釜」と呼ばれるようになりました。

最後の「銀釜」303号機

 今回、定期運行を終了した303号機はEF81形300番代で最後まで残った1両で、1974(昭和49)年に日立製作所で製造されました。

 登場当初は下関~門司間などの関門トンネルを擁する区間で使用され、貨物列車だけでなく、東京や関西地区から九州各地を結んだ寝台特急(ブルートレイン)のけん引にも用いられています。のちに301号機と302号機の車体はローズピンクに塗られてしまいますが、303号機と304号機の2両だけがステンレスの銀色のままで残りました。

これが引退した「銀釜」の雄姿です!(写真)

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コメント

1件のコメント

  1. EF10形も一部は関門トンネル用でした。

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