米の新戦闘機F-47「“劣化版”つくって輸出する」宣言! 「じゃあ要らないよ!」にならないか? トランプ氏の発言が波紋

アメリカのトランプ大統領は、同国空軍向けの次世代戦闘機「F-47」について、ボーイング社が開発・製造を行うこと、そして最新のイメージ図を発表しました。同盟国向けに輸出も可能といいますが、しかしトランプ大統領の「不用な発言」が波紋を呼んでいます。

「F-47」輸出用も作ります! 性能を落として

 アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領は2025年3月21日、アメリカ空軍の次世代戦闘機プロジェクト(NGAD)で開発する有人戦闘機を「F-47」と命名し、開発契約をボーイングと結んだと発表。さらに将来「一部の同盟国」に対してこれを輸出する意向を明らかにしました。

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アメリカ空軍が発表したF-47のイメージ図(画像:アメリカ空軍)。

 輸出まで念頭においた発表は異例です。というのも、F-47によって更新される予定のF-22A戦闘機には、機密漏洩対策が確立するまで輸出を禁ずる「オビー修正条項」をアメリカ連邦議会が設けていたからです。このため日本の航空自衛隊がF-4EJ改戦闘機の後継機としてF-22の導入を希望しても、オビー修正条項のために導入はかなわず、F-4EJ改の後継機はF-35Aとなった経緯があります。

 F-47の1機あたりの単価はまだ不明ですが、デジタル設計など最先端の技術を活用して開発することで、1機あたりの単価が1億4300万ドル(約214億円)まで高騰したF-22よりも低く抑えられるという報道もあります。

 F-22に比べて単価が安く、輸出の可能性まで示唆されているのですから、トランプ大統領言うところの「一部の同盟国」にとってF-47は魅力的に映りそうなのですが、必ずしもそうはならないと筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は思います。

 そう思う理由の一つは、輸出仕様のF-47はアメリカ空軍仕様に比べて、「10%程度能力を落とす」とトランプ大統領が明言していることにあります。冷戦時代のソビエト連邦は、本国仕様より性能をわざと落とした「モンキーモデル」と呼ばれる兵器を、衛星国の東ヨーロッパ諸国などへ輸出していました。

 その一方でアメリカは、F-5A/B「フリーダムファイター」のような輸出専用兵器の販売や供与は行っていたものの、明らかにモンキーモデルとわかる兵器の輸出は行っていませんでした。この点が現在まで続くアメリカ製兵器の信用の高さに繋がっているのだと筆者は思います。

【あれ…この戦車ヘンじゃない?】かつてソ連が作っていた“劣化版”兵器(写真)

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