なぜJR山手線に「快速」走らせない? 「実は用意してマス」言われりゃ納得! 速達性ヨシ
JR山手線は全ての列車が各駅に停車しつつ環状運転しますが、なぜ快速列車がないのでしょうか。あれば便利そう……ですが、実は様々な制約があり現実的ではありません。
移動の選択肢が多い渋谷~池袋
渋谷駅から池袋駅へJRで移動する場合、山手線、埼京線、湘南新宿ラインの列車を利用できます。多くの訪日外国人が東京を観光する昨今、SNSでは「この2駅間なら山手線ではなく、埼京線を利用すれば早いのに」といった意見も見られます。

両路線がどう違うのかというと、山手線の列車は全ての駅に停車し環状運転する一方、埼京線の列車は大崎~池袋間で山手線と並走し、その間で恵比寿、渋谷、新宿といった主要駅にのみ停車します。つまり同区間に限っては、埼京線が山手線の快速列車といった位置付けにあるといえそうです。
実際に渋谷~池袋間の所要時間は2025年4月現在、山手線で17分かかる一方、埼京線なら10分です。ただし、本数はほとんどの時間帯で山手線の方が上回ります。ではいっそのこと、山手線に快速列車を走らせてみてはと思う人もいるのではないでしょうか。
しかし、それは現実的ではないといえるかもしれません。
そもそも通過列車を設定するには、途中駅での追い抜きを考慮しなくてはなりません。ところが山手線で先行列車の追い抜きが可能なのは、ホームの構造上 池袋駅と大崎駅のみ。日中時間帯でも平均5分ヘッドで運転される同線において、1周30駅あるうちの2駅では、待避設備としては不十分です。
先行列車に追い付いた時点で速度を落とし、通過駅をゆっくりと走ればダイヤ上は快速列車になるかもしれませんが、所要時間が各駅停車とほぼ変わらなくなるのであれば、速達列車としては意味がないでしょう。
イベント列車では通過運転するけど、通常列車の後追いだからチンタラ運転だよね。
東側だと並走する京浜東北線や東海道線、宇都宮線が快速の代わりだよね