北欧製の「自衛隊向け戦闘車両」まもなく日本で製造スタート! 開発元がスケジュールを明言
ノックダウン→ライセンス生産という流れのようです。
2025年秋から始まる予定
フィンランドの総合防衛企業パトリアは2025年5月16日、AMV XP装輪装甲車の日本における生産について9月から始まる予定だと発表しました。

AMV XPは、2022年12月に防衛省が陸上自衛隊向けの次期装輪装甲車として採用を決めた車種です。構造は8輪駆動で、乗員3名のほかに12名の兵員を収容できます。
現用のコマツ製96式装輪装甲車の後継として導入される計画で、2023(令和5)年度の防衛予算で初めて盛り込まれて以降、2025(令和7)年度予算までに82両の調達が決まっています。
日本国内での生産は日本製鋼所が担います。すでに両社は2023年8月末にライセンス生産契約を締結しており、日本製鋼所の社員がフィンランドへと赴き、研修を受けています。
パトリア社によると、日本製鋼所から派遣されているのは約20人で、首都ヘルシンキの北約200kmに位置する都市ハメーンリンナに滞在して車両製造について学んだといいます。
研修期間中、派遣された社員らは車両1台をイチから組み立て、パトリア社員の最終検証とテスト走行を受けたとのこと。また、一方で日本国内にある日本製鋼所の工場にはAMV XPを製造するための各種機器が設置されたそうです。
日本製鋼所での製造は2025年9月から始まる予定で、現在は稼働に向けて最終確認中としています。
なお、当初はフィンランドから輸入した部品と、サブアセンブリーを用いて車両の組み立てから始まります。その後、日本側の製造能力が拡充するのに合わせて、日本製部品の構成比率を上げていく計画です。
パトリア社いわく、そのために日本製鋼所では車両の製造準備だけでなく、日本国内における協力会社のネットワーク構築にも着手しているそうです。
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