オランダがF-16戦闘機の運用を終了 ウクライナに供与へ 自国の防空どうするの?
戦闘機を2種類以上、混成運用することもありません。
ウクライナに供与するF-16は24機
オランダ空軍は2025年5月26日、保有する最後のF-16戦闘機を手放したと発表しました。同国のF-16は隣国のベルギーを経由して、ウクライナに向かうといいます。

オランダは1970年代半ばにベルギーやデンマーク、ノルウェーとともにF-16戦闘機を採用。1979年6月7日に自国向けの初号機の引き渡しを受けると、複座型含めて213機導入し、最盛期には9個飛行隊で運用していました。
しかし、冷戦が終結して以降、軍備縮小の機運から段階的に削減が行われ、2020年ごろには現役で運用されていたのは42機で、これらもロシアによるウクライナ侵攻が始まると、ウクライナ空軍への供与が決まり、近い将来退役する計画が立てられます。
オランダ政府がF-16の全廃に踏み切れたのは、2000年代初頭に最新のF-35A戦闘機を導入することが決まっていたからです。2019年10月31日に、オランダ向けの初号機が同国に到着、運用を開始しています。
オランダはF-35Aを52機導入する計画で、現時点で40機強が引き渡されているとのこと。このうち約10機は米本土で訓練に用いられていますが、残りはオランダ本土に配備されるため、今後はF-35AがF-16に代わって領空防衛やNATO(北大西洋条約機構)域内の共同防衛任務に従事するとしています。
なお、オランダ空軍は戦闘機に関して1992年以降、2種類以上運用するといったことをしていないため、今後はF-35Aただ1機種だけとなります。
オランダは最終的にF-16戦闘機を24機、ウクライナに供与するとしています。
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