80年前には「日本最後の空戦」も “初モノ尽くし”だった横須賀の日産工場 経営不振の影響で歴史終わるか?

2025年5月13日、経営悪化により日産は、子会社での日産車体の湘南工場とともに追浜工場も閉鎖対象として検討しているそうです。神奈川県は日産の創業の地。追浜工場も前身は歴史ある飛行場でした。

数々の日産の名車を生産し続けてきた追浜工場

 日産の追浜工場は、敷地面積が東京ドーム30個分以上あり、そのなかにプレス加工・溶接・塗装・組み立て・最終検査・出荷までの全工程を賄う生産施設のほか、先端技術研究を行う総合研究所や社員教育施設、性能試験を実施するための1周約4kmのテストコース(追浜試験場)が設けられています。敷地の一角には、最大2万台の完成車を保管できるスペースが用意されており、3隻の車両運搬船(RORO船)が停泊可能な専用埠頭まであります。

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神奈川県横須賀市にある日産自動車の追浜工場(画像:PIXTA)。

 中・大型車やスポーツカーの生産は現在、栃木工場(栃木県上三川町)、SUVやミニバンは九州工場(福岡県苅田町)に移管・集約されているため、追浜工場ではコンパクトカーの生産が中心となっていますが、かつては「ブルーバード」や「バイオレット」「プリメーラ」「マキシマ」「ティーダ」「ジューク」などといった主力車種の生産も担っていました。

 このように、日産の往年の名車を多数生み出してきた追浜工場ですが、ここにはかつて飛行場がありました。さかのぼること1916年に創設された旧日本海軍の横須賀海軍航空隊の飛行場と基地施設です。

「横須賀空」の通称で知られた同隊は、パイロットなどの航空隊要員の教育や練成、新型機の実用実験、各機種の戦技研究を担当するなど、旧海軍の航空行政の拠点であるとともに、有事の際は防空の任に就くことになっており、戦況が悪化した太平洋戦争末期には首都および海軍の要港である横須賀を守るため実戦配備につきました。

 ちなみに、日本がポツダム宣言を受諾し、米英などの連合国に無条件降伏した後の1945年8月18日に発生した「第二次世界大戦最後の空戦」では、日本本土偵察のために飛来したB-32「ドミネーター」爆撃機を迎撃しようと、ここから「紫電改」の小町定飛行兵曹長や「零戦」の坂井三郎少尉などが出撃しています。

【B-29とは違うから!】終戦の3日後に勃発「第二次世界大戦最後の空戦」で戦った日米の軍用機です(写真)

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