兵庫県のポツンと「紫電改」見てきた! 日米の機体見比べたら「かつての敵国の方が評価してんじゃん!」

太平洋戦争中に旧日本海軍が運用した戦闘機「紫電」と、改良型の「紫電改」は新明和工業の前身である川西航空機が設計、製造しました。最終的に組み立てる工場が設けられたのは、意外すぎる場所でした。

零戦の代替機として、水上戦闘機ベースで誕生した「紫電」

 兵庫県加西市の見学施設「加西市地域活性化拠点施設soraかさい」に、「紫電改」という陸上戦闘機の実物大模型が展示されています。太平洋戦争中に旧日本海軍の「紫電」(紫電一一型)と、改良型の「紫電改」(紫電二一型)を設計、製造したのは川西航空機という会社で、現在は飛行艇などの輸送関連機器を製造する新明和工業(兵庫県宝塚市)の前身です。

Large 20250603 01

拡大画像

「加西市地域活性化拠点施設soraかさい」に展示されている「紫電改」の実物大模型(大塚圭一郎撮影)。

 川西航空機最初の陸上戦闘機「紫電」は1943年9月に量産が始まり、「零戦」(A6M 零式艦上戦闘機)に代わる機種として1007機が製造されました。水上戦闘機「強風」をベースにし、エンジンは「強風」に装備されていた「火星」よりも最高出力を20%向上させた中島飛行機(スバルなどの前身)製の「誉」に変更。陸上戦闘機とするためにフロートを外し、主脚と尾輪を取り付けました。

「強風」は胴体の中央付近の高い位置に主翼を取り付けることで、空気抵抗の低減が図られています。「紫電」を製造する際、主翼が高い位置にあることから主脚を長くする必要がありましたが、それだと畳んでも翼内に収容できません。そこで、対策として離着陸時に油圧機構で主脚を伸縮させる構造を採用しました。しかし、油圧機構が故障したり、主脚が壊れたりするトラブルが頻発するなど、「紫電」は信頼性に難がありました。

 そうした問題を解消すべく大幅に改良を加えた結果、エンジン出力は約2000馬力、最高速力は630km/hと「誉」のスペックを発揮するに至ったのが「紫電改」です。主翼の位置を胴体の下端部に変えることで主脚の長さは1724mmと、「紫電」の2051mmから短縮。これにより主脚の強度が向上しました。また、胴体を約46cm長くし、方向舵を垂直尾翼から胴体下端部へ伸ばすことで空中での運動性と操縦性を改善しました。

 1943年12月に試作機が完成しましたが、生産態勢を整えるのに手間取って量産開始は太平洋戦争末期の1945年にずれ込みました。そのため、終戦までの生産機数は415機にとどまりました。

【別の機体も見られます】これが「兵庫県にポツンと紫電改」です(写真)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. ロシア海軍の潜水艦に「異変」! 衛星画像の分析で明らかに 船体に“巨大な傘”を設置か イギリス国防省が指摘
  4. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  5. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号