渋谷駅の谷間をまたぐ「スカイウェイ」建設へ 「え、そこ!?」なルートとは? 駅と街の大改造いよいよ完成形に
東急が渋谷のまちづくりについての発表会を開催。10年以上におよぶ渋谷駅の大改良の"完成形"が見えてきました。谷間の街を貫く“空の歩行者動線”もできます。
3つの大プロジェクト新たに始動
東急は2025年6月3日、渋谷のまちづくりについての発表会を行いました。10年以上におよぶ渋谷駅の大改良が、最終段階に差し掛かろうとしています。その”完成形”も見えてきました。

「100年に1度」と呼ばれる渋谷駅周辺の大規模再開発プロジェクトは、2030年から2031年にかけて一気に完成段階へと進みます。今回は、渋谷の新たなランドマークとなる3つの大型プロジェクトの詳細が公表されました。
●「渋谷スクランブルスクエア」中央棟・西棟
駅東側に2019年に完成した「渋谷スクランブルスクエア」は、本来3つの棟からなる施設の東棟にあたります。新たに、JR駅舎直上の中央棟と、西側の東急百貨店東横店跡地に西棟が着工。これが2031年に完成する予定です。
東急の渋谷開発本部 田邊秀治統括部長によると、3棟が完成すれば「延べ床面積約27万6000平方メートル、日本最大級の都心型駅直上ショッピングセンターを含めた複合用途ビルとなります」と説明します。
●「渋谷アッパーウェストプロジェクト」
駅から少し離れた東急百貨店本店跡地に開発される、商業・文化施設・ホテル・賃貸住宅からなる高さ180mの複合施設です。隣の「Bunkamura」と直結しますが、そのうちの美術館「ザ・ミュージアム」は新複合施設の7階に拡大移転します。2029年度の竣工予定です。
東急の渋谷開発本部 プロジェクト推進第一グループの江島高弘統括部長によると、「東急百貨店本店が55年間築いてきた、地域のお客様とのつながりや洗練された空気感を継承しながら、さらに本質を追求し、お客様の日常が上質なものとなるよう、どのようなシーンにおいても品格を感じていただけるフロアを目指します」と語りました。
●宮益坂地区第1種市街地再開発事業
駅の東側、宮益坂の一画に高さ180mの複合施設を建設するプロジェクトで、この5月に東急も交えた再開発組合が立ち上がったばかりです。東急の渋谷開発事業本 坂井洋一郎部長によると、「渋谷ヒカリエ」と宮益坂を挟んで対を成すビルになるといいます。このエリア内にある御嶽神社については、再開発地内で建て替えるとのこと。
この再開発事業は東急のプロジェクトというより、地域が主体となったものですが、宮益坂地区のほかに準備組合段階の再開発プロジェクトがあと3つほどあるというので、街はさらに変化しそうです。
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