踏切だらけ「近鉄最大のジャンクション駅」の“現実的な高架化プラン”県が発表 40年計画を20年に 停滞する議論を動かせるか?
奈良県の山下 真知事は2025年5月30日の定例会見にて、近鉄「大和西大寺駅」の新たな高架化プランを発表しました。
「高架化は要らない」市を振り向かせられるか?
会見で知事は、大和西大寺と同程度の利用者数がある関西の駅で、高架化されていないのは4つだけだとし、「高架化されて然るべき」と話しました。リニア中央新幹線の開通後、大和西大寺駅は重要な交通結節点として発展すると見込んでいるといいます。

改善すべき8つの踏切のうち6つは市道の踏切であることから、その管理者でもある市の意思が最も重要だといいます。これに対し、県は応分の負担(総事業費の38%を県と市で同額負担)する考えを示しています。
市の主張は、現在、近鉄奈良線の菖蒲池―大和西大寺間で整備中の南北道路「大和中央道」が奈良線の南へ延伸すれば、大和西大寺駅周辺の混雑は緩和されるので、駅高架化は必要ない、との見解だそう。「それで西大寺駅のクルマの量が減るとは到底考えられない」と、山下知事は懐疑的です。
そこで県は、今回発表した案をベースに交通シミュレーションを行い、その結果を市に示し、説得していく構えです。「ただ単に高架化するのではなく、劇的に変わるよというのを(今回のイメージ図で)示した。ここまでやるなら高架化に意味あると判断いただけると思う」(山下知事)と話します。
交通シミュレーション調査についてはすでに2000万の予算を確保しており、6月中には業者と契約する見込み。そして年度内に成果物を出す予定です。
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