日本初公開! ジェット練習機の最新モデル乗ってみた「T-4じゃ将来のパイロット育成ムリ!」感じたワケ GCAP導入するなら必須な機能とは
2025年5月下旬に幕張メッセで開催されたDSEI Japan 2025において、イタリアの航空機メーカー、レオナルドが新型練習機のシミュレーターを展示していました。ハナシを聞くと日本初公開のモデルとか。乗ってみたらレイアウトからして段違いでした。
最新戦闘機のコックピットは皆iPad?
現代の最新戦闘機は、任務の多用途化(マルチロール)、センサーやデータリンクの高性能化によって、極めて多くの情報をパイロットが入手して、より高度な戦闘を遂行することが可能になっています。そのため、世界の潮流としてはコックピットに複数の情報を表示し、かつ並列で操作が可能な、このようなLADが標準装備になりつつあります。

すなわち、F-35「ライトニングII」をはじめとする最新鋭戦闘機のパイロットたちは、飛行中のコックピットで巨大なタブレット端末を操作しながら飛行しているのです。
この流れは加速こそすれ、留まることはなく、現在、日英伊で共同開発中の次期戦闘機GCAPやアメリカの次世代戦闘機F-47といった将来機でも、このようなインターフェースが標準になるのは間違いないでしょう。
ということは、その訓練を担う練習機においても、同等の機能を持つことが必須であり、M-346のブロック20は、未来の世界各国の空軍の訓練ニーズを先取りした機体といえるのではないでしょうか。
実際に、M-346の練習機としての特徴は、このコックピットだけではありません。レーダーや電子戦、戦術データリンクといった戦闘機の機能をシミュレートすることもでき、これを活用した実戦に近い状況下での訓練が可能です。つまり、練習機でありながらも操縦方法だけではなく、F-35などの最新鋭戦闘機での運用(戦い方)を学ぶこともできるのです。
このような高性能練習機による新しい訓練をLIFT(Lead-In Fighter Training:戦闘機導入前訓練)と呼び、このM-346やボーイング社のT-7A「レッドホーク」といった新しい練習機は、そのコンセプトに基づいて開発されています。
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