北欧屈指の機甲部隊 ドイツが導入予定の最新戦車と同等の性能を確保へ さらに新車両納入も!

スウェーデン国防資材局がStrv-122のアップデートと新型戦車購入計画を発表しました。

110両あるStrv.122の性能を引き上げ

 スウェーデン国防資材局(FMV)は2025年6月12日、110両のStridsvagn 122(ストリッツヴァグン122:Strv.122)主力戦車をアップグレードする契約を、独仏合弁の防衛企業KNDSと締結したと発表しました。

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スウェーデン陸軍のStridsvagn 122(画像:スウェーデン国防省)

 Strv.122は、スウェーデン軍仕様に改良されたレオパルト2戦車で、その性能は「レオパルト2A5」に相当します。今回のアップグレード計画では、これらの車両をStridsvagn 123A(Strv.123A)へと改修し、ドイツ陸軍にも導入が予定されている「レオパルト2A8」と同等の性能水準へ引き上げることが目指されています。

 さらにFMVはこれとは別に、KNDSと44両の新造「レオパルト2A8」戦車の調達に関する契約も締結しました。これらの新型戦車はStridsvagn 123B(Strv.123B)と呼ばれる予定で、ウクライナに供与したStrv 122の10両を補填する分も含まれています。Strv.123Aおよび123Bは、砲や電子装備を共通仕様とすることで、運用上の高い互換性が確保されています。

 Strv.123Aへの改修プログラムはすでに開始されており、最初の車両は2027年に納入され、2031年までに完了する予定です。一方、新造のStrv.123Bは2028年から納入が始まり、こちらも2031年までに全車両が引き渡される見通しです。最終的には、A型およびB型を合わせて計154両がスウェーデン陸軍に配備される予定です。

 今回スウェーデン軍が導入するStrv.123のベースとなるレオパルト2A8は、最新の火器管制システムを搭載し、より迅速かつ正確な目標補足が可能となったほか、ミサイルやロケット弾、砲弾をレーダーで感知し、迎撃用の弾体を射出して防御するアクティブ防護システム「トロフィー」が標準装備されます。

 この「トロフィー」は、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻で得られた戦訓を反映しており、特に自爆型ドローンによるトップアタック(上面攻撃)への防御性能にも優れているとされています。

【画像】最新の戦訓を取り入れる! これが新型のStrv.123戦車です

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コメント

4件のコメント

  1. 標題中 「‥ドイツが納入予定の最新戦車‥」→「‥ドイツが導入予定の最新戦車‥」の誤記では?

    • ご指摘ありがとうございます。

      記事を修正いたしました。

  2. 本文中 「‥ウクライナに供与されたStrv 122の10両を補填する分も含まれています。‥」→「‥ウクライナに供与したStrv 122の10両を補填する分も含まれています。‥」では?

    この本文の主語はスウェーデン或いはスウェーデン軍なので、スウェーデンが供与したという能動態で表現することで読者の誤解を生じにくくすると思います。

    • ご指摘ありがとうございます。

      記事を修正いたしました。