上も下も路面電車! 広島駅前「今だけの光景」に注目 激セマ電停も「新ルート誕生」と同時に廃止へ
2025年8月3日に、広島電鉄の駅前大橋ルートが開業します。それに向け“今だけ”の光景が現地で見られます。
一番乗りは750形762号
2025年8月3日の開業が予定されている広島電鉄(広電)の駅前大橋ルート。6月6日の深夜からは広島駅ビルにつながる高架区間で試運転も始まり、車両の乗り入れや滞泊の様子に注目が集まっています。

その高架区間への乗り入れ第一号となったのは元大阪市電の750形762号。この車両は750形として唯一の現役車であり、かつては大阪大空襲で被災したものの、今もなお活躍を続ける貴重な1両です。試運転の一番列車に、こうした長い歴史を持つ762号が充当されたのは印象的なシーンとなりました。
新しく開業する広島駅の路面電車乗り場は、方面別にA~Dホームの4つの乗り場が設けられる予定です。訪問した6月時点ではA・Bホームのみが使われ、C・Dホームは軌道上にパイロンが置かれ、まだ工事中の様子でした。試運転は日中も行われており、駅ビルに吸い込まれていく広電の姿が印象的です。
コンコースに設置されるサイン類は、駅前大橋ルート開業後の案内表記で新設。その上に貼られた現行の案内表示を剥がすだけで8月3日の開業に対応できるよう準備されているものも見受けられます。
A・Bホームに留置される車両や、駅のコンコースを歩くと突如現れる路面電車の姿には、観光客や地元住民まで多くの人がスマートフォンのカメラを向けていました。
この新たな乗り場はJR線の改札口と同じフロアになることから乗り換えがスムーズになり、乗り場自体も駅ビルの建物内に設置されるため利用客も天候に左右されることがなくなります。広電が走行するルートも変わり、繁華街である八丁堀や紙屋町方面へは約4分の時間短縮が見込まれます。
タクシーの運転手は「(再開発は)やっとだよ、新幹線の停まる都市駅では最後だなんて言われたりしたけどね」と笑いながら語っていましたが、地元の駅が生まれ変わることへの期待も寄せていました。
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