歌にもなった無人攻撃機「バイラクタル」最新型は空母向け! 開発の裏には「アメリカとの亀裂」いったい何が?

2025年6月に開催されたパリエアショーでトルコの最新型無人攻撃機が展示されました。特徴は主翼が降り畳める点で、これは軽空母などでの運用を想定したからです。ただ、この裏にはアメリカを怒らせた要因が影響していました。

老舗防衛企業との協力 無人機業界でシェア拡大になるか?

 加えて、バイカル社はパリエアショーにおいて、イタリアのレオナルド社と新しい合弁企業LBAシステムズを立ち上げることも発表しています。

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パリエアショーで行われたLBAシステムズの立ち上げの覚書の調印式(画像:レオナルド)。

 LBAシステムズはイタリアに拠点を置き、バイカル社の無人機プラットフォームに、レオナルド社の電子機器などの技術を盛り込み、より高度な無人機の設計・生産を行うことを目的にしています。

 また、これまでに欧米や国際市場で多くの販売実績があるレオナルド社のノウハウを提供することで、今後1000億ドル規模と予想される欧州市場での無人機の販売とメンテナンス業務も行うそう。実際、TB3についても2025年末までにイタリア海軍空母での離着艦試験を実施予定だといいます。

 バイカル社にとってはTB3を始めとする自社無人機の初展示も大きな話題ですが、長期的な会社の活動からみれば、合弁企業LBAシステムズの立ち上げの方がより大きなニュースといえるでしょう。

 バイカル社がレオナルド社という老舗防衛企業をパートナーと迎えたことで、ひょっとしたら今後、バイラクタルシリーズやその後継の新型無人機が、さまざまな国で採用されるかもしれません。

【イタリア国旗描いてある】翼畳んでコンパクトになった「バイラクタルTB3

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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