フランスに「株式会社アキラ」なぜ!? 権利関係は問題無し? チョイスの理由は納得でした

フランスの首都パリで開催中の航空ショーで日本語ロゴを使う「株式会社アキラ・テクノロジー」というフランス企業を見つけました。なぜ社名を日本語、なかでもカタカナにしたのでしょうか。ハナシを聞きました。

ピーキー過ぎないエンジンを作る会社

 実はフランスは、欧州域内におけるコミック雑誌の市場占有率で約50%を占める有力な得意先で、世界的に見ても日本に次ぐ世界第2位の規模を誇る、漫画・アニメ大国です。そんなフランス市場において日本漫画の知名度を上げる起爆剤となったのが、大友克洋作の漫画『AKIRA』でした。

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アキラ・テクノロジーズのブースの全景。企業間取引が主体のエンジニアリング会社のため、フランス国内でも知名度はそれほど高くない(布留川 司撮影)。

 フランスの出版社グレナ社は1990年に同作のフランス語版を出版。劇場公開アニメーションも翌年の1991年には上映されています。なお、フランスの映画館で長編アニメ映画が上映されたのはこの時が初めてだったとか。

 グレナ社はその後も、日本漫画のフランス語版の出版を続け、『攻殻機動隊』や『ドラゴンボール』といった日本人なら誰でも知っている名作を手がけたほか、現在でも『ワンピース』の刊行を続けているほどで、昨今の日本国内でも普及しているデジタル配信のプラットフォームも運営しています。

『AKIRA』で描かれた独特のサイバーパンクSFの世界観は、作品自体のヒットだけでなく、その後のフランスの文化にも影響を与えており、そうしたビッグネームであるがゆえに、アキラ・テクノロジーズも、その影響力を鑑みて「利用した」といった感じなのでしょう。

 逆に言うと、企業がそのネームバリューを考慮するほど、『AKIRA』をはじめとした日本漫画の存在はフランスで大きいと捉えることもできるのかもしれません。

 ちなみに「アキラ」という単語自体は、日本人の一般的な名前になるために企業が利用しても問題がないらしく、フランス国内では「アキラ」という名前の付いた企業やブランドがほかにも複数存在しているとのことでした。

【写真】「アキラ」と刻印されたバイクのエンジンです

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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