「日本最北のアメリカタウン」のもう一つの“顔”って?行ってみたら「いや、マジ日本すぎる!」

青森県にある三沢市は「基地の町」として有名です。ところが同市は、こうしたイメージとは全く異なる“顔”をもっているのです。どのようなものなのでしょうか。

実は「温泉の街」三沢…どう楽しむ?

 なんと青森県は「人口1人あたりの温泉公衆浴場数」で全国1位であり、三沢市だけでなく弘前市、青森市などにも温泉銭湯施設が充実しています。

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「風呂道具 IN CAR ステッカー」。青森県が銭湯PRの為に製作し、現在は青森県内の銭湯施設などで販売されている(布留川 司撮影)。

 このため、観光客だけでなく地元民の利用も多く、日常的に銭湯感覚でこれら温泉を利用しているようです。

 NTT タウンページ株式会社が2022年発表した統計によると、青森県民の「温泉・銭湯入浴料」の年間支出金額は平均で5392円(2020年度)で、全国平均の1243円を大きく引き離して全国トップとなっています。

 三沢市の温泉施設のほとんどは500円程度の入浴料で利用することができます。しかし、注意も必要です。その安さのためなのか、一部施設を除きお風呂内にはシャンプー・ボディーソープなど洗浄用品やタオル類は常備されておらず、持ち込みか別料金が必要です。そのため、地元民は利用料を安く抑えるために、これらお風呂道具を自ら持っていきます。これら事前準備に関しても銭湯ぽいといえます。

 地元の人は車に常に風呂道具を積みっぱなしにする人も多く、青森県では温泉のPRも兼ねて「風呂道具 IN CAR ステッカー」という車用ステッカーまで制作しています(ステッカーは三沢市内の一部の温泉施設でも購入可能)。

 9月21日には三沢基地において航空祭が開催され、この地に遠征する人も多いでしょう。自衛隊や米軍の航空機やそのカルチャーに触れられる貴重な機会ですが、その前後に同市の地元民に古くから根付いている、温泉文化も一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。

【写真】これが「日本最北のアメリカタウン」の“温泉”です

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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