もう廃止!? 都内縦断の「激レア・超ロング路線バス」3年で消滅 改変めまぐるしく今後どうなる?
京王バスの路線バス「050系統」が2025年9月に廃止されます。日曜・祝日に片道1本だけ、しかも山手線の内側に乗り入れるといっためずらしい路線です。都内の車窓観光も楽しめる「激レア」路線に、実際に乗りました。
廃止を控えた「050系統」に乗車
京王バスは2025年9月中に各営業所でダイヤ改正を実施し、バス路線を改廃します。このうち、渋谷駅から新宿経由で都心部に乗り入れていた日曜・祝日のみ運行の「050」系統も廃止されます。今回、廃止を控えたこの050系統に乗ってみました。

050系統の廃止日は9月28日(日)のため、最終運行日はその前の23日(火・祝)です。なお、14日(日)は「世界陸上女子マラソン」開催のため、運休となります。
この050系統(渋谷駅~バスターミナル東京八重洲)は、2022年9月17日に運行を開始しました。当初は毎日3往復が設定されていましたが、2024年3月1日のダイヤ改正から渋谷駅→バスターミナル東京八重洲間で毎日1本のみに減り、代わって030系統(永福町~バスタ新宿~バスターミナル東京八重洲)が設定された経緯があります。2024年6月からは050系統・030系統とも平日・土曜の運行をやめ、日曜・祝日のみの運行に縮小されています。
050系統・030系統とも、京王バスとしてはJR山手線の内側に乗り入れる珍しい路線ですが、これらの路線は2021年10月1日に運転を開始した052系統(渋谷駅~新宿駅西口経由~新橋駅)が基になっています。
2022年9月にバスターミナル東京八重洲が開業した際、発着を新橋からバスターミナル東京八重洲に変更し、052系統が050系統に変更されました。
050系統の渋谷駅~新宿駅西口間は同じ京王バスの「宿51」系統と同じルートを走ります。いずれも渋谷駅のバス停は、井の頭線渋谷駅とJR線の渋谷駅を結ぶ連絡通路の真下にありますが、乗り場は050系統が2番、宿51系統が1番と異なります。
050系統・宿51とも、渋谷駅を出ると山手線の線路の西側を通り、渋谷区役所・代々木公園駅・参宮橋駅・十二社池の下などを経由して新宿駅西口に至ります。途中、渋谷駅前交差点(スクランブル交差点)や代々木公園の西側、都庁の西側にある新宿中央公園の脇を通り、新宿駅西口付近では高層ビル群の中を走るので、車窓で観光できる気分にもなります。
050系統の乗客は、廃止を惜しむファンとみられる人が少数いたほか、宿51系統を普段使いしている地元客や、日曜とあって家族連れの姿も多く見られました。渋谷駅を発車した時点では空席がありましたが、途中の乗り降りを繰り返しつつ、新宿駅に着く頃には立ち客が目立っていました。
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