「銀色の飛行物体」北欧やポルトガルで飛ぶ!? 自律飛行が可能な「飛行船」どのような用途に使われる?

フィンランドの航空企業ケルーは2025年9月17日、自社開発の無人飛行船「ケルーLTA」が、地雷除去支援のための実証実験「デジタル地雷除去プロジェクト」に参加したと発表しました。

最新技術を詰め込んだ飛行船?

 フィンランドの航空企業ケルーは2025年9月17日、自社開発の無人飛行船「ケルーLTA」が、地雷除去支援のための実証実験「デジタル地雷除去プロジェクト」に参加したと発表しました。

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ケルーLTA(画像:ケルー)

 このプロジェクトは、パトリア、サーブ、ウニキエなどの北欧企業と、フィンランド技術研究センター(VTT)が連携して進めているもので、空中監視、センサー技術、通信、AIなど最先端技術を融合し、より効率的かつ安全な地雷処理を目指すものです。

 ケルーは高性能センサーを搭載した無人飛行船ケルーLTAによって、広大で危険な地形のマッピングや地上の地雷除去チームの支援を担う、持続的な航空プラットフォームを提供しました。

 この飛行船は全長約12m。従来の有人飛行船と比べてコンパクトかつ軽量で、オペレーター不要の自律飛行が可能な機体として開発されました。

 低高度で最大約12時間の連続飛行が可能で、電気光学カメラ、赤外線カメラ、電磁波を検知するパッシブセンサーなど、用途に応じた各種センサーを搭載できます。揚力に使用するガスは、有人飛行船で一般的なヘリウムではなく水素になります。これにより、揚力とともに燃料電池による発電も可能となり、プロペラやモーターの駆動源として活用されています。騒音や排出ガスの影響も最小限に抑える設計です。

 また、ケルーLTAは滑走路を必要とせず離陸可能で、長時間の空中監視任務に対応できるという特性から、商業・防衛の両分野で注目が高まっています。

 実際に、北大西洋条約機構(NATO)によるポルトガルでの海上訓練に参加し、長時間にわたる海上監視能力などを検証。さらに、NATOの技術革新プログラム「DIANA(Defence Innovation Accelerator for the North Atlantic)」フェーズ2に選定されており、今後さらに詳細な技術検証と実用化への検討が進む予定です。

【画像】飛行するケルーLTA

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