“新快速リユース列車”も世界が評価 「鉄道界のアカデミー賞」ブルネル賞に日本の列車が多数 じつは“共通点”がある?

鉄道分野の優れたデザインに贈られる国際的な賞「ブルネル賞」が2025年に11年ぶりに復活し、日本勢が多く受賞しました。受賞した日本勢の鉄道車両には共通点がありました。

国内賞が“前哨戦”に!?

 今回の奨励賞は、JR九州の周遊型観光列車「36ぷらす3」、JR東日本の豪華寝台列車「TRAIN SUITE四季島(トランスイート しきしま)」、JR西日本の豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風(トワイライトエクスプレス みずかぜ)」が共同受賞しました。

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えちごトキめき鉄道の「えちごトキめきリゾート雪月花」ET122形1000番台(画像:えちごトキめき鉄道)

 さて、これらの受賞車両の共通点は、いずれも日本国内の賞に輝いていたことです。

 主な受賞歴だけみても、ウエストエクスプレス銀河は2021年度の「グッドデザイン賞ベスト100」および「グッドフォーカス賞(地域社会デザイン)」を、デンチャは17年の鉄道友の会「ブルーリボン賞」、雪月花は同じく17年の鉄道友の会「ローレル賞」と16年の「グッドデザイン賞」、「36ぷらす3」は第20回日本鉄道賞「特別賞」、トランスイート四季島は17年度の「グッドデザイン金賞」、トワイライトエクスプレス瑞風は17年度の「グッドデザイン賞ベスト100」をそれぞれ受けていました。

 日本が鉄道大国であることは欧米でも知られており、日本で栄冠に浴したことで“お墨付き”を得てブルネル賞という国際的な舞台に勝ち上がったと言えます。次のブルネル賞に輝く車両も、国内での賞獲りレースが“前哨戦”になりそうです。

【まだまだある!】これが「鉄道界のアカデミー賞」授賞作たちです(写真)

Writer:

1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。

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