「電気機関車」JR東日本から全滅!? 最後まで残る機関車は? 往年の“列車の顔”が次々引退
JR東日本の電気機関車は、2025年11月に4両が旅客列車としての営業運転を終え、いよいよ「風前の灯」に。これまでどのように活躍し、現在はどれだけ残っているのでしょうか。
JR東日本の電気機関車が消滅寸前
JR東日本が、2025年11月をもって旅客列車としての電気機関車の営業運転を終了します。同社は、過去に寝台特急(ブルートレイン)などを運行していたことから、客車を牽引(けんいん)する電気機関車を保有していました。しかし、客車の列車が減り、それ以外でも用途を失ったことから電気機関車は順次廃車され、まもなく同社の電気機関車がなくなる見込みです。

JR東日本の電気機関車は、国鉄から継承した車両のほか、寝台特急「北斗星」と「カシオペア」にはJR貨物で開発されたEF510を使用していた時期もありました。しかし先の通り、電気機関車は客車列車とともに数を減らし、種類も少なくなっています。
2025年4月の段階では、EF64・EF65・ED75・EF81の4種類がありました。
EF64は中央本線や上越線など、勾配の多い区間に対応した機関車で、JR東日本で最後まで残ったのは改良形の1000番代です。2025年時点では、高崎地区(ぐんま車両センター)と新潟地区(新潟車両センター)に残っていました。高崎のEF64はSL列車の補助機関車などに使用されていましたが、2024年末に引退し翌年5月までに全車両が廃車。新潟の3両も2025年11月をもって旅客列車としての営業運転を終了します。
EF65は、寝台特急から貨物列車まで幅広く使用された国鉄の電気機関車を代表する車両です。JR東日本では、主に首都圏(尾久車両センター:田端運転所の配置車両を統合)で使用されていましたが、2025年9月までに全車両が引退しています。
ED75も国鉄を代表する電気機関車です。直流電化区間用のEF64やEF65に対し、ED75は東北地方などの交流電化区間用でした。EF64やEF65は青い車体ですが、ED75は赤い車体で、車体の寸法が一回り小さいのも特徴です。JR東日本のED75は、最後は仙台・秋田地区に配置されていましたが、いずれも2025年9月までに引退しています。
EF81は直流・交流のどちらの電源でも使用できる交直流電気機関車です。JR東日本のEF81は寝台特急「北斗星」をはじめ、「北陸」「あけぼの」や「カシオペア紀行」などの牽引も行っていました。2025年4月の段階で首都圏と新潟に配置されていましたが、首都圏の車両は9月までに引退。新潟の1両も2025年11月に旅客列車としての営業運転を終了します。
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