「電気機関車」JR東日本から全滅!? 最後まで残る機関車は? 往年の“列車の顔”が次々引退

JR東日本の電気機関車は、2025年11月に4両が旅客列車としての営業運転を終え、いよいよ「風前の灯」に。これまでどのように活躍し、現在はどれだけ残っているのでしょうか。

最後に残された電気機関車は?

 JR東日本の電気機関車は、旅客列車がなくなった後も総合車両センターに出入りする車両をはじめ、砕石(バラスト)輸送、レール輸送など、事業用の用途で使用されてきました。このほか、引退した電車などを牽引したことで、ファンの間から「死神」とあだ名された機関車もありました。

 しかし、レール輸送は2021年から、砕石輸送は2024年から専用の気動車が本格的に稼働したほか、入出場車両の牽引は2025年から事業用E493系電車に移行しています。これにより、JR東日本の電気機関車は役割を失っています。

 引退した車両を牽引した電気機関車が、牽引先の総合車両センターから戻らず、そのまま廃車される事例も出ています。

 首都圏では、尾久車両センターが電気機関車の配置箇所として知られていました。しかし、EF65やEF81が引退したことで、首都圏からJR東日本の電気機関車がなくなりました。

 新潟では2025年11月に電気機関車4両の旅客列車としての営業運転が終わります。これらがすべて廃車されると、高崎に残るEF65形501号機がJR東日本で最後の電気機関車となります。しかし、このEF65形501号機は最近の稼働実績がなく、今後の処遇が注目されます。

 これら古参の電気機関車は、JR東日本からまもなく姿を消す見込みですが、JR貨物ではEF64・EF65・EF81が残っています。EF64は伯備線や中央本線(中央西線)で運行されていますが、EF65とEF81は2025年3月のダイヤ改正で定期運用を終え、臨時の貨物列車などで使用される程度に留まっています。

 このほか、EF65はJR西日本も保有しています。

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Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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