乗り味に世界が驚愕「コレほんとにスクーター?」「ええスクーターとは呼びません」一体なんなんだ!? ヤマハTMAXのスゴさとは

1990年代中盤から日本でビッグスクーターブームが起こりました。その市場ニーズを受け、ヤマハは排気量500ccのエンジンを搭載した新開発の「TMAX」を発売。ただ「スクーター」とは名乗りませんでした。

ビッグスクーター大人気!さらに突っ込んで開発したTMAX

 日本のバイク市場では、1990年代中盤からいわゆる“ビッグスクーター”がブームとなっていました。流行を牽引したのはヤマハの「マジェスティ」でしたが、実はマジェスティはその実用性の高さがヨーロッパでも評価され、人気を得ていました。

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それまでの大型スクーターにはない、スポーティな乗り味が売りだった初代ヤマハ「TMAX」(松田義人撮影)

 こうした市場のニーズに応え、ヤマハではヨーロッパのユーザーをターゲットとした、さらなる大排気量の新モデル開発がスタート。このモデルは2000年秋ごろより、「TMAX」という名前でヨーロッパ市場などに投入されました。

 TMAXの開発にあたり、当初ヤマハがイメージしていたのは「ヨーロッパの都市間、100〜300kmを週末にタンデムで快適に移動できるバイク」でした。そのためヤマハは発売当時、TMAXをスクーターとは定義せず、「スポーツコミューター」という独自ジャンルのモデルだと謳っていました。

 初代TMAXは水冷4ストローク2気筒、排気量500ccのエンジンを搭載しており、最高出力は40psでした。また、このエンジンには新開発の水平対向バランサーが採用されており、タンデム状態での高速走行時も安定した操縦性を実現していました。

 快適なクルーズ性能を持っていたTMAXですが、一方で相反するかのようなスポーツ感覚も備えていたのもポイントです。剛性感や旋回性能は高いレベルにあり、一般的なバイクに近い機敏な乗り味を実現。それまでのスクーターモデルとは一味違う「新しい乗りもの」のような存在感を放っていました。

 初代TMAXは、ヨーロッパデビューの翌年である2001年に日本仕様が発売されました。ヨーロッパ向けよりも若干パワーダウンしていましたが、販売成績もマジェスティほどではないものの好調に推移。同年にはグッドデザイン賞で金賞を受賞するという輝かしい結果も残しました。

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