世界で爆売れ戦闘機「F-16」にいた「売れ行きイマイチなライバル」…なぜ差がついた?
アメリカの代表的な戦闘機F-16とF/A-18は、同じ目的で開発されたものの、前者と後者の製造機数には大きな開きがあります。差が開いた背景は何だったのでしょう。
F/A-18はなぜ爆売れとはいえず?
もともとアメリカ空軍が採用した機種は、性能に“お墨付き”が与えられたと言えるため、世界中の空軍が採用したがります。このため、F-16は輸出も成功し生産数が上がったと言えるでしょう。F-16がこのように恵まれたスタートを切ったのに対し、F/A-18はどことなく幸の薄い扱いを受けてきたように筆者は思います。
F/A-18は艦載機に生まれ変わり実戦配備に就きましたが、空母に載せるための装備は重量増加を招き、空母を持たない国には性能を低下させる不要なシステムとなり敬遠されました。陸上専用型のF/A-18Lの開発も進まず、艦載機としての開発を請け負ったマクドネル・ダグラスにはF-15がありました。価格に課題があったF-15も、さらに新しい戦闘機が出てきたころには、社内ながらF/A-18のライバル機になってしまいました。これはボーイングが輸出に力をいれたためです。これも輸出増による生産数アップへ逆風になったといえるでしょう。
とはいえ、F/A-18も負けてばかりではありません。YF-17からF/A-18C/Dへ進化後、一層大型化したE/Fでは、派生型として電子作戦用のEA-18Gグラウラーも登場しました。大型化した機体は機内容量も余裕があり外形を変えることなく、電子戦用のミッションシステムを搭載できたためと考えられます。この電子専用の派生型はF-16にありません。それを思えば、F/A-18も決して評価が芳しくないとは言えないでしょう。
Writer: 清水次郎(航空ライター)
飛行機好きが高じて、旅客機・自衛隊機の別を問わず寄稿を続ける。





コメント