「背広を着たビジネスマンが乗る“原付”」 スーパーカブと並ぶもう一つの“ビジネスバイクの金字塔”を今こそ振り返りたい!
2025年11月で原付一種バイクの新車生産が終了。注目を集めたのは、やはりというべきかホンダのスーパーカブ50ccの生産終了でした。しかし、ホンダにはもう一台の忘れてはならないビジネスバイクがありました。それが「ベンリイCD50」です。
ビジネスバイクといえば「ベンリイ」 これは一体!?
2025年11月をもって、50ccまでの原付一種バイクの新車生産が終了しました。以降も流通している原付バイクは公道を走行することができる一方、現実的にはその姿は向こう数年で、どんどん減っていくことになると思われます。
この転換期で、特に話題となったのがスーパーカブの50ccの生産終了です。代替として原付免許でも乗れる110ccモデルのダウンスペック版が「新基準原付」として供給されるとはいえ、ゆうに67年もの間、原付市場に君臨し続け、あらゆるビジネスシーンを支えた1台が姿を消すことに多くの悲しむ声が聞かれます。
ビジネスバイクといえば、ホンダにはもう1台、忘れてはならない原付があります。それが1968(昭和43)年に発売されたベンリイCD50です。
本題に入る前にホンダの「ベンリイ」とは何かを紹介します。「ベンリイ」シリーズは、今日ではビジネススクーターのモデル名に付与されていますが、もともとは1953(昭和28)年に発売された89ccの4ストロークOHV エンジンを搭載したベンリイJにさかのぼります。
同車はエンジンをフレームに固定せずスイングアーム前方に設置するなどの構造によって路面からの衝撃を吸収するという独特の設計がおおいに受け、累計10万台オーバーのヒット作になりました。
以降、「ベンリイ」の冠は、ある意味でホンダの開発力の高さを一般ユーザーに知らしめる格好となり、1950年代後半にはスポーツモデルにも付与されるようになります。特にホンダのロードスポーツモデルのCBシリーズのうち小排気量モデルに「ベンリイ」が冠されるようになり、以降「ホンダの小排気量バイク=ベンリイ」という認識が定着していきました。
その「ベンリイ」を冠しながら、本格的なビジネスバイクとして誕生したのが1968(昭和43)年発売のベンリイCD50でした。





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