「日本最長の昼行特急」10年ぶりに特別復活! そこ停まる!? 名古屋飛ばす!? やけに揺れる!? 抱腹絶倒の7時間超!

大阪駅と長野駅を往復する団体臨時列車が2025年12月に運行されました。約10年前まで走っていた当時の「最長昼行特急」が復活した形ですが、ハプニングづくしで7時間以上を走りぬけていきました。

実は利いていません!? 図らずも味わった“ガチ振り子”

 翌12月7日の長野発大阪行きは、「しなの」の一部列車しか停車しない奈良井(長野県塩尻市)に約40分停車し、乗客は中山道の宿場町だった「奈良井宿」を散策したり、買い物を楽しんだりしました。

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「日本旅行創業120周年記念号」の前面展望。中央西線で効果を発揮する制御付き振り子の一部が機能していなかったという(大塚圭一郎撮影)

 中央西線のカーブで、筆者は「懐かしい揺れ方だな」と気づきました。関係者に尋ねたところ、「一部の車両の制御付き振り子が正常に作動していない」とのことでした。何と、「しなの」が383系に置き換わる前の381系の自然振り子状態が奇しくも“復活”していたのです。

 JR西日本の特急「やくも」(岡山―出雲市)で2025年1月に運転された臨時列車を最後に全廃された381系の乗り心地まで“追体験”できたことに、筆者はひそかに夢見心地になりました。ところが、揺れがロッキングチェアのように心地よかったせいか、不覚にも睡魔に襲われ、目が覚めると中央西線の区間が終わろうとしていました。

 21時02分に終点の大阪駅に着くと、ホーム上にはカメラを持った鉄道愛好家らが列をなしていました。「しなの」の次世代車両である385系の量産先行車が2026年度に完成予定のなかで、383系の大阪乗り入れは「おそらく最後の機会」(関係筋)とのことです。

 筆者が日本旅行の吉田社長に、団臨のルートは「大阪しなの」の復活を意識したのかを尋ねると、「それはおっしゃる通りです」と認めました。その上で、「われわれの強みである、鉄道ファンが喜ぶような企画をしっかりと考えていきます」とし、今後も団体臨時列車を使った旅行商品を積極的に出していく方針を明らかにしました。

「列車がスピードアップし、目的地に着くまでの単なる移動手段のようになっている現状とは少し違う、本当の意味で鉄道の旅を楽しむことを、いろいろと企画して参りたい」(吉田氏)という老舗旅行会社の“ポスト創業120周年”の行方が楽しみです。

【スゴすぎた!】これが「日本最長の昼行特急」に乗ったツアーの様子!(写真23枚)

Writer:

1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。

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