なんだ、この濃密な“昭和感”は…! 富山地鉄の「本気で古い」激シブ駅舎6選【本線編】 リフォームしてても「時が止まってる」
富山地方鉄道の本線には、開業時や大正・昭和の面影を色濃く残す「レトロ駅」が数多く存在します。今回は廃止協議区間を中心に、タイムスリップしたかのような雰囲気を持つ駅を6つ紹介します。
東三日市駅 タイムスリップ度・・・★★★★☆
黒部市の中心駅である電鉄黒部駅から1駅、宇奈月温泉寄りに設置されている東三日市駅は、1922(大正11)年に黒部鉄道の駅として開業しています。本線にはいくつか前身の鉄道が存在しましたが、現在の電鉄黒部〜宇奈月温泉間は、当初は黒部鉄道の路線でした。
東三日市駅もまた、富山地鉄を代表するレトロ駅のひとつとして知られています。現在の駅舎は開業時のものではなく、昭和20年代後半〜30年代前半に建てられたといわれています。
駅舎外観は、白壁+瓦の和風建築にタイルを用いておりモダンな印象。レトロな駅名の立体文字を取り付けている傾斜した壁など、特徴的な意匠も見られます。一部がアルミサッシ化されているものの、建築時の雰囲気が強く残されています。
ホームと駅舎内の高さを揃えている場合、出入り口に階段を設けることはよくありますが、東三日市駅では、その階段が正面から側面に回り込んでいるという珍しい構造を持ちます。
駅舎と連続した屋根を持つホームは一面一線で、いかにも昭和風な長い木造ベンチが備わります。手書きのトタン看板、アクリル文字を手で切り出した独特な書体の看板や駅名板なども、レトロさを強調しています。
ところで駅名に「東」と付くのは、電鉄黒部駅が開業時に西三日市駅を名乗っていたため。なお1969(昭和44)年で廃止された富山地鉄の黒部駅は、国鉄(現・あいの風とやま鉄道)黒部駅と接続しており、さらに開業時は三日市駅と呼ばれていました。
舌山駅 タイムスリップ度・・・★★★★★
舌山駅も、黒部鉄道の駅として1922(大正11)年に開業しています。
高い屋根が特徴的な現存駅舎は、建設時期不明とされていますが、1953(昭和28)年および1947(昭和22)年の航空写真では、不鮮明でわかりづらいものの、現在と同じような屋根形状の建物が建っているようにも見えます。1943(昭和18)年に黒部鉄道が富山地方鉄道に合併された際、旧黒部鉄道区間が600Vから1500Vへの昇圧および各施設の改修も行われたため、その際に舌山駅もなんらかの改築が行われ、現在に至っていると思われます。
駅舎は2010年頃に明るい緑色にリペイントされましたが、いかにも木造駅舎らしい設えが各部にあふれており、特にホーム側の造形は歴史を感じさせます。アルミサッシ化がほぼ行われていないことも高ポイントです。石積みのホーム、ホーム上の待合室、ホーム脇の古枕木を再利用した柵、鉄製の架線柱など、駅舎以外の「アイテム」も昭和時代で止まっており、鉄道模型で古い駅を作る際の見本になるような味わいです。
なお舌山駅は、2015年に北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅と地鉄の乗換駅として開業した新黒部駅から300mほどしか離れていません。ガラス張りの美しい新駅の隣が、昭和時代に没入できるような古い駅というのも、富山地鉄の面白いところでしょう。





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