30年前の電車ってホントですか? 「鉄人28号」みたいな南海「ラピート」 斬新な顔はどうやって生まれた?
1994年に登場して以来、南海電車の特急として今なおフラグシップ的な存在感を放っているのが50000系電車「ラピート」です。レトロなロボット風の前頭部や楕円形の側窓が特徴的ですが、まだしばらく活躍する姿を楽しめそうです。
「ラピート」はいつまで走りそう?
こうして開発された50000系は、1994年9月4日に特急「ラピート」として営業運転を開始しました。列車は、難波~関西空港間を29分で結ぶ速達型の「ラピートα」と、停車駅の多い「ラピートβ」の組み合わせで運行されました。
「ラピート」は当初、斬新なデザインと値段の安さで、ライバルのJR関空特急「はるか」を上回る人気を誇りました。しかし、京都や新大阪に直通する「はるか」が徐々に人気を上げていき、「ラピート」は途中停車駅が多いβの運行が次第に増えていきました。
現在まで、南海50000系は基本的に空港特急のみで運用されています。2004(平成16)年からはラッピング編成企画も始まり、バリエーションは2026年現在までに16種類に達しています。筆者(安藤昌季:乗りものライター)は、スイスの「モントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道」のコラボした「MOBラピート」を見たことがありますが、「オリエント急行」のような格調高い雰囲気がよく似合っていると感じました。
2015(平成27)年にはリニューアルが実施。座席がスーパーシート・レギュラーシートとも交換され、枕と背面テーブルが付いたものになりました。筆者としては、座り心地はこちらの座席の方が良いと感じます。また、床をカーペット敷きに変更。照明を電球色LEDに交換したほか、制御装置の換装も行っています。
南海は2031年に「なにわ筋線」の開通を計画しており、梅田や新大阪まで空港特急が直通可能となります。恐らくは、そこで新型の関空特急が誕生するのでしょう。それまでは「ラピート」の活躍が見られると思います。
登場から30年以上が経過した50000系ですが、斬新なデザインは今も古さを感じさせず、外国人や子どもにも大人気です。今後も活躍に注目していきたいものです。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。





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