「身代わり」は使い捨て!? 新型機KF-21が従える“撃墜前提”戦闘機の衝撃 「もったいない」と言っていられない切実な理由
韓国の新型戦闘機KF-21「ボラメ」の相棒となる、異様な「使い捨て無人機」が出現しました。その名はSUCA。整備も回収もせず、敵の防空網へ真っ先に突っ込む“消耗品”の先兵です。三菱重工も注目する次代の「空の戦い方」に迫ります。
犠牲無しでは勝利無し? 撃墜上等の先兵
SUCAの一番の目的は、戦闘時に“先兵”として投入し、有人戦闘機の身代わりとなることです。
有人戦闘機が戦いの正面に立つのではなく、損失前提でSUCAを先兵として投入し、その後方に中型無人機のMUCCAが追従し、パイロットが操縦するKF-21は交戦エリアより最も離れた安全圏から無人機の指揮をします。
戦闘では、攻撃を仕掛ける側は常に反撃を受ける可能性があり、それを無人機に担当させることで、有人戦闘機の撃墜の可能性と、パイロットの人的損失のリスクを低減させます。
現在、世界中で無人戦闘機の開発が進められている理由もここにありますが、SUCAの場合は「使い捨て」というコンセプトのため、戦闘では撃墜前提でよりアグレッシブな運用が可能です。こうした観点から、運用次第では身代わりだけでなく戦力としても高性能が期待できるのです。
本体の尖端部分は交換可能なモジュラー式になっており、「囮」「ISR」「電子戦」「SEAD支援」など複数任務に対応するモジュールに交換可能です。
なお、「使い捨て無人機」というコンセプトは、KAIだけでなく日本の三菱重工業も構想しており、2024年に開催された「国際航空宇宙展」では、使い捨て無人機「ARMDC-20X」のコンセプト模型を展示していました。この機体はミサイルの技術が転用されており、損耗の危険性を無視した使い捨て運用や大量生産による低コスト化など、そのコンセプトはSUCAと非常によく似ています。
近い将来、第6世代戦闘機と無人戦闘機が世界各国で実用化された場合、人が操る戦闘機と無人機が入り乱れる空は、いずれ「無人機が無人機を撃ち落とす時代」へと移行するのかもしれません。
その最前線に位置するのが、まさにSUCAのような「使い捨てを前提にした新しい兵器」となるのかもしれないと言えるでしょう。
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info





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