線路に現れた雪ダルマのナゾ 冬の鉄路を守るその正体とは

秋田県の鷹巣駅と角館駅を結ぶ秋田内陸縦貫鉄道がFacebookにアップしたナゾの写真。じつはそれは、冬の鉄路を守る「縁の下の力持ち」の姿でした。

大寒波が到来しても、運行を維持

 この冬最大といわれる寒波が到来した2017年1月12日(木)、秋田内陸縦貫鉄道(秋田県北秋田市)がFacebookに、ある写真をアップしました。

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2017年1月12日、秋田内陸縦貫鉄道がFacebookにアップした「雪ダルマ」(写真出典:秋田内陸縦貫鉄道)。

 まるで線路に巨大な雪ダルマが現れたような写真。投稿の本文には「雪が降り続いています。本日の午後出動したMCが真っ白になって帰ってきました。お疲れさまです」とあります。

「MC」とは「軌道モーターカー」のこと。保線係員の移動や、レールなどの資材を積んだ小型貨車のけん引などに使われる鉄道車両です。秋田内陸縦貫鉄道のような積雪地帯では、冬季にラッセルヘッドを装着し、線路の雪かきにも使われています。

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前方から見た軌道モーターカーTMC-300(手前)。冬は雪かきのため前部にラッセルヘッドが装着される(写真出典:秋田内陸縦貫鉄道)。

「軌道モーターカーは、夏は工事でレールなどの資材運搬に、冬場は線路の雪かきに大活躍しています。ふだんは深夜から早朝、列車を運行する前に雪かきのために走らせますが、この日(1月12日)は降りが強かったため、日中にも運転して雪かきを行いました」(秋田内陸縦貫鉄道 運輸課 齊藤伸一さん)

 1月13日(金)、秋田内陸縦貫鉄道はFacebookユーザーのコメントに対し「昨日は大雪でしたが、MCのお陰で大きな遅れはありませんでした」と返答しています。齊藤さんが「(秋田内陸縦貫鉄道の)冬の主役」と語る軌道モーターカー、まさに“縁の下の力持ち”です。

【了】

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