海自向け「巨大戦闘艦」の心臓部を富士通が生産へ 日米連携の裏で火花散らす新型イージス艦のレーダー競争
海上自衛隊向けに建造中のイージス・システム搭載艦(ASEV)。その中核となるSPY-7レーダーの重要部品を、富士通が国内製造することになりました。ただ、その裏には、後に光次期イージス艦のレーダー選定が大きく絡んでいました。
カギを握るのか 日本企業との協力関係
このように、SPY-6とSPY-7は、セールスポイントにそれぞれ合理性があることから、両陣営では、新たなセールスポイントとして、日本企業と協力関係を築き、日本の防衛生産基盤に貢献することを重視しているようです。もちろん日本企業と協力関係を構築することで、米国外における自社のサプライチェーンの強化にもつながります。
この点で先行しているのがRTXです。すでに、2024年9月には三菱電機および三波工業とアメリカ海軍向けSPY-6の製造参画に関する合意文書を交わしており、日本企業2社が同レーダーのコンポーネントを生産することが決まりました。
これに対し、前述したようにロッキード・マーティンは、富士通とSPY-7のPS LRUの購入契約をこのたび締結しています。現状では海上自衛隊のASEV搭載用SPY-7向けにとどまるものの、両社は、第三国向けの輸出や富士通の担当部位の拡大についても協議を進める考えです。
こうした両陣営による日本企業との協力関係が、DDGX以降のイージス艦のレーダー選定にどのような影響を及ぼすのか、筆者(小林春彦:月刊『軍事研究』記者)は引き続き注目していきます。
Writer: 小林春彦(月刊『軍事研究』記者)
月刊誌『軍事研究』編集部記者。編集作業の傍ら、運用者である防衛省・自衛隊および防衛装備品を作る国内外企業などの取材をもとに記事を(不定期に)執筆する。





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