なぜブレーキランプは「赤」なのか? 光の特性は「夕焼けと同じ」じつは人間の本能に訴えかけていた!?

夜の道路を彩るブレーキランプ。なぜ青や緑ではなく「赤」と決まっているのでしょうか。そこには光の物理的な性質や、私たちが本能的に感じる心理、そして鉄道時代から続く意外な歴史が隠されています。

クルマのブレーキが赤いのは「法律」と「光の性質」の意外な関係

 夜の道路を走っていると、前のクルマが減速するたびにパッと点灯する赤い光。ブレーキランプ(制動灯)が赤色であることは、ドライバーにとって当たり前の共通認識となっています。

Large 20260505 01

拡大画像

なぜブレーキランプは赤なのか?(画像:写真AC)

 とはいえ、実はこの色は単なる好みやデザインで決まっているわけではありません。

 日本では「道路運送車両の保安基準」により、制動灯は灯光の色などが告示で定める基準に適合する必要があり、細目告示(第212条)では制動灯の灯光の色を「赤色」と定めています。

 では、なぜルールとして「赤」が選ばれたのでしょうか。その大きな理由のひとつに、光が持つ「波長」という物理的な性質があります。

 私たちが目にする光には「波」としての性質があり、色によってその波の長さ、すなわち「波長」が違います。赤い光は可視光の中でもおよそ620ナノメートル付近から700ナノメートル台という、最も波長が長い部類に入ります。

 物理学の世界では、空気中の窒素や酸素といった非常に小さな粒子に光が当たると、波長の短い青い光ほど強く散乱され、波長の長い赤い光は相対的に散乱されにくいという性質(レイリー散乱)が知られています。夕焼けが赤く見えるのもこの原理によるものです。

 いっぽう、霧や雲のような大きな水滴による散乱(ミー散乱)では、波長による有利・不利がレイリー散乱ほど明確に出にくい面もあります。

 こうした理由もあってか、後方の制動灯(ストップランプ)は、国連ECE規則(UN Regulation No.7)などの国際的な技術規則でも赤が基本とされています。なお、前述したような特性ゆえに、他の灯火と区別しやすく「減速・停止」の合図として識別しやすいという合理性も兼ね備えています。

【ちゃんと光ってる!】これが戦車のブレーキランプです(写真で見る)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. イラン海軍の潜水艦が「撃破される瞬間」捉えた映像が公開 3隻の無人ボートが基地を急襲 “米軍史上初”の攻撃
  2. ロシア軍の攻撃ヘリが「飛行中に急襲される瞬間」捉えた映像が公開 背後から「刺客」が忍び寄る
  3. 首都高の「高級外車」がトンネル内で大炎上! “火だるまになる”恐怖の一部始終を捉えた映像が公開 ドライバーに批判も
  4. 海自の最速艦艇が「主砲を撃ちまくる」珍しい映像が公開 最高速力は80km/h以上! 対空戦能力を披露
  5. 本数が7割も減った「地下鉄の新駅」今どうなっている? “祭りの後”の様子を見てきた 大多数の乗客は「1駅手前」で下車
  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」